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ローラバニシングツール「スパロール」での加工効果について

スパロール加工による効果

sh-sb-imageスパロール加工により、加工面の面粗さが改善されると同時に次の効果も得られます。

疲労強度の向上

スパロール加工では表面粗さが改善すると同時に表面層に圧縮残留応力が生じ、疲労強度が向上します。

図1はSUS304材について旋削加工品とスパロール加工品の残留応力の分布を比較したグラフです。スパロール加工品の圧縮残留応力はせん断応力が極大となる深さ0.08~0.10mmだけ内部に入ったところでピークとなっていることが解ります。

図2は同じ試料を用いて、内圧疲労破壊試験を実施した結果です。スパロール加工により材料内部に生じた円周方向の圧縮残留応力は、疲労限近くでの亀裂の発生を抑制し、疲労強度を約30%向上させています。

図1 残留応力の分布

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図2 残留応力によるSN曲線の変化

superoll-Remaining-stress-SN

  

摺動部品の寿命向上

油圧、空気圧シリンダのシール材にはOリングやパッキンなどの樹脂製シールまたは金属製シールがあります。
これらのシール材はシリンダ本体の金属と摺動します。シール材は金属と馴染んで気密性を保つと同時に、摺動によって摩耗しないことが要求されます。研削やホーニングなどの切削加工で仕上げられた表面の断面曲線は“山の部分”が尖っており、この“山の部分”によりシール材が摩滅します。

これに対して、スパロール加工で仕上げた表面は“山の部分”が押しならされて平らなプラトー面(台地形状)になり、シール材との接触が滑らかになってスティックスリップや摩耗が著しく減少します。

自動車のブレーキシリンダや油空圧シリンダ、バルブボディ、ショックアブソーバなどに採用されております。

 

環境対策

すべり軸受は摩擦を小さくするため、Rz3.2μm以下の表面粗さが要求されます。軸受の材質の多くは鋳鉄や非鉄金属であり、スパロール加工により良好な仕上がり面が容易に得られるとともに、研削やホーニングなどで見られる産業廃棄物(スラッジ処理)の問題がないため、生産性や環境対策に大きな効果を上げることができます。

 

初期摩耗のカット

金属とシマリバメする部品や軸、ブッシュまたはベアリングを圧入する穴は良好な表面粗さと厳しい寸法精度が要求されます。切削で仕上げた部品は使用中の振動や繰返し荷重によって表面層が塑性変形し、長期間使用しているとガタが発生します。

これに対して、スパロール加工した部品は表面の凹凸が押しならされて平滑化し、さらに降伏点が上昇しているため長期間にわたってガタが生じることがなく、安定した性能が維持できます。

 

シール性向上

水、油、ガスおよび空気用に使用されるバルブシートの大部分はテーパ形状で造られています。 これらテーパ面は漏れを防止するため、厳しい形状精度と表面粗さが要求されます。

スパロール加工で仕上げた表面は表面粗さや耐摩耗性が向上し、かつ疲労強度も向上するため、シール面の耐久性と気密性が大幅に改善されます。

  

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