CNCタレット形 水中洗浄・乾燥マシン　JCC 421 UT

2019年10月17日

産業機械メーカーの株式会社スギノマシン（富山県魚津市、代表取締役社長：杉野良暁）は、水を超高圧で噴射し、自動車などの金属部品のバリ取り・洗浄を行う、高圧水バリ取り洗浄機「JCCシリーズ」の新機種、「JCC 421 UT」を開発しました。ターンテーブルにより、水中キャビテーション洗浄とエアブロー（乾燥）を一台で同時に行うことができる、新機構の洗浄機です。

本商品は、今年10月に愛知県名古屋市で開催される国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2019」^*1に出品します。

1. 装置概要

水を超高圧で噴射し、あらゆる部品のバリ取り・洗浄を行う、ベストセラーの高圧水バリ取り洗浄機「JCC」シリーズの新商品です。

従来機では困難だった水中洗浄機構のターンテーブル化に成功し、水中洗浄と乾燥を同時にできる洗浄機です。（特許出願済）

機械室内に洗浄対象物を載せる回転式のテーブル（ターンテーブル）を設け、片側では水槽に洗浄対象物を沈めて水中で洗浄し、片側ではエアブロー乾燥を同時に行います。

2. 開発背景・狙い

近年、自動車には環境対策や低燃費が求められ、小型化や高機能化が進んでいます。駆動系ユニット内部に残留する異物やバリは、早期摩耗促進の原因になるだけではなく、重大な事故の発生原因になり得るため、自動車メーカーでは以前よりも厳しく管理されてきています。

さらに、EV（電気自動車）化の流れにより、より高い清浄度が必要な部品が増えると同時に、生産性の一層の向上が求められています。

これらを受け、より高度な洗浄能力と、洗浄工程にかかる時間の短縮を叶えるため、本商品を開発しました。

3. 特長 

（1）工程集約による生産性向上

新構造の採用により、水中洗浄機構のターンテーブル化に成功しました。本機では水中洗浄室のほかにエアブロー室を設置し、水中洗浄と洗浄後の部品乾燥を一台で同時に行います。工程集約によりサイクルタイムを大幅に短縮し、生産性を向上させます。

（2）省スペース化

従来は、水中洗浄機と真空乾燥機の2台が必要だった工程を1台で対応でき、設置スペースを従来の半分に抑えられます。

（3）高速移動・サイクルタイム短縮

　XYZコラム、円テーブルの性能アップにより、早送り速度が25％、加速度が70％向上しました(従来機比)。非洗浄時間を削減し、サイクルタイムを短縮します。

（4）多品種混流生産

　ストロークと水中洗浄槽の拡大により、従来は精密狙い撃ち洗浄が困難だった大型ワークの6面洗浄が可能になりました。

（5）サーボモータ駆動式ポンプの採用

　サーボモータ駆動により、ポンプ停止状態の監視が可能です。さらに、洗浄圧力をプログラムから変更でき、ターゲットに合わせた最適条件で洗浄が可能です。

（6）当社製スイングアーム式コラムロボット^*2（※オプション）による高効率乾燥

MECT2019展示機では、当社製のスイングアーム式コラムロボット（防水タイプ）を機内に搭載し、エアブロー装置を取り付けました。省スペースが特長のコラムロボットが機内を自在に動き、従来の乾燥機と比べ、より効果が高い乾燥を実現しました。

4. 仕様等 

5. 用語・補足

＊1 メカトロテックジャパン2019（MECT2019）

国内最大級の工作機械見本市で、西暦奇数年に愛知県名古屋市で開催されます。【会期】2019年10月23日（水）～10月26日（土）

【会場】ポートメッセなごや（名古屋市国際展示場）

【主催】（株）ニュースダイジェスト社

【URL】https://mect-japan.com/2019/

＊2 スイングアーム式コラムロボット

高剛性、狭小空間に設置可能、容易なシステム化などが特長の、当社製産業用ロボットです。

2019年10月より、洗浄機や工作機械の室内に組み込める防水タイプのロボットを販売しており、

10月23日より開催される「メカトロテックジャパン2019」に出品予定です。

※本ニュースリリースは、報道機関へ発表した資料から一部抜粋したもので、発表時点の情報です。内容は予告なく変更される可能性があり、最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。

―本件に関するお問い合わせ先―

■株式会社スギノマシン■

精密機器事業本部　生産統括部　応用開発部　応用開発一課（早月事業所）

TEL：（076）477-2556

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