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5軸制御マシニングセンタ「エクシオン(Xion)」とは?

エクシオン(Xion)とは?

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「精密形状の加工時間短縮とコストダウン」をコンセプトに、従来大型マシンで行われていた高精度加工を、より小型のマシンで早く安く実現することを、ご提案いたします。

 

それが、「エクシオン(Xion)」です。

「エクシオン(Xion)」の基本コンセプト

 精密で微細な金型加工は、これまで大型で高価な機械で行っている場合が多く、貴重な「時間」、「スペース」、「エネルギー」が浪費されています。スギノマシンは、「小物部品や小物金型の加工は小型マシニングセンタで」という長年のコンセプトに基づき「エクシオン(Xion)」 を開発しました。

なぜ今まで大型機だったのか

「エクシオン(Xion)」大きさは1,260X2,000mmです。これは、従来の小型といわれるマシンと比べても1/2以下のフロアスペースです。では、なぜ今まで大型の機械で行っていたのでしょうか。金型加工が比較的大型の機械で行われている理由は、1μm以下という高精度の要求に応えることができる剛性を、従来の小型機が保持できなかったためです。

「エクシオン(Xion)」の構造

「エクシオン(Xion)」は、構造設計にCAE解析を多用し、金型の直彫り加工に最適な機械剛性を持たせました。ベッドやコラムには充分な質量を持たせてあり、どっしりとした土台の上に軽い移動体が載った低重心で振動の少ない高剛性な構造になっています。
さらに、心臓部である主軸は、最高回転速度40,000 回転のスピンドルを搭載していますが、高速回転領域でも振動が発生しないように細やかなバランス調整を行っています。

超一級の加工精度

図: 真円度X、Y、Z全軸にローラガイドと高分解能リニアスケールを採用しており、実測値で位置決め精度±0.5μm、繰り返し精度±0.3μmを実現しています。

  1. 実加工真円度 0.88μm
    【加工条件】 F=2000mm/min、φ25mm
  2. 微小段差精度 1.0μm以下
    加工条件】 F=2000mm/min

図:微小段差精度

  

エクシオンならではの特長

特長1. 高精度5軸制御

工程集約が可能に- 

取付け面を除いた全ての方向からワークを加工できるワンチャッキング加工により、工程集約が可能となります。工程分割による精度劣化も防ぐことができます。 

 アンダーカット形状にも対応- 

「エクシオン(Xion)」は、加工ワークの向きを自由に傾けることができるので、従来では加工できなかったアンダーカット形状部もスムースに加工できます。

  

最適周速域での加工を実現- 

従来の3軸加工ではボールエンドミル加工の場合、周速がゼロに近い先端部での加工を強いられていましたが、5軸制御加工では加工物を傾けることでボールエンドミルの側面刃での加工が可能となり、 最適周速域での切削ができます。
結果として仕上げ面の精度も向上し、半球加工における真円度は0.4μmという精度を実現しています。

 特長2. サイクルタイム削減

加工時間を大幅短縮- 

「エクシオン(Xion)」は、小型だからこそ高速性に優れています。送り軸の移動体が軽く、かつオーバーハングの少ない構造になっているため、高速加工での追従性が良好で、結果として加工時間が短くなります。


サイクルタイム比較データ

従来機
sec
エクシオン(Xion)
sec
短縮率プログラムサイズ指令F値
プログラム129522424%59KBF2000
F 400
プログラム266337743%182KBF3000

[比較方法]
 2種類のサンプルプログラムを「エクシオン(Xion)」と従来機で空運転させた時のサイクルタイムを計測。
 (主軸回転数指令値:S5000min -1)

[プログラムパスの概要]

    
 プログラム1 単一形状追込み     プログラム2 輪郭形状