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【ニュースリリース】スギノマシンのCNF(BiNFi-s)RMaタイプ応用例(研磨剤の安定分散、樹脂・ゴムの補強効果など)の技術資料を公開

2023年4月13日

 

 株式会社スギノマシン(富山県滑川市、代表取締役社長:杉野 良暁)は、自然由来のセルロースを原料としたナノファイバー*1(商品名:BiNFi-s)の活用に関する技術資料(テクニカルレポート)を新たに公開しました。

 繊維長の異なるセルロースナノファイバー(CNF)を広く提供していく中で、市場からの要望が大きかった、より繊維長が長く繊維径が細いCNFとして、BiNFi-s RMaタイプ(水分散液)を追加し、ラインアップを拡充しました。RMaは製造コストを従来と同等以下に抑えながら、含有する解繊不足の繊維を大幅に低減することで、従来より均質性が高いCNFとなっています。

 技術資料では、研磨剤の分散剤、増粘剤、樹脂・ゴムの添加剤としての応用事例についてまとめています。

1.技術資料(テクニカルレポート)の内容(抜粋)

①研磨剤の安定分散

CNFの三次元ネットワークを利用した粒子の分散安定化は知られていますが、高密度粒子やサイズが大きい材料への適用は限られていました。RMaは高密度の研磨剤である酸化セリウム(15μm、7.13g/cm3)を安定に分散させることができます。

2wtper酸化セリウム

 

2wt% 酸化セリウムの水分散液の拡大画像(1日経過後)

②希釈時、塩含有時の粘度特性

RMaは従来のBiNFi-sラインアップ品に比べ、高い増粘効果があります。また、従来品に比べ高い粘度を示し、特に塩を含有した系では高い粘度を保持します。​

③樹脂に対する補強効果

水溶性樹脂であるポリビニルアルコール(PVA)にRMaを添加すると、添加量が増加するにつれて、PVA複合体の強度が大きく向上します。またRMaの添加量が5wt%以下の少量添加では、高ひずみ領域でも強度を維持、または向上できており、樹脂の靭性向上が期待できます。​

④ゴムに対する補強効果

天然ゴムに対し、RMaをわずか5phr*2添加することで、未添加の天然ゴムおよび従来のIMa(極長繊維タイプ)添加品よりも初期モジュラス(低ひずみ領域の引張応力)が大きく増加します。また、RMa添加品はゴム補強材として一般的なカーボンブラックを30phr添加したものよりも少量の、1/6の濃度で、ひずみ100%時の応力が約3.6倍、ひずみ300%時が約1.3倍となりました。

 

 

2. 技術資料(テクニカルレポート)について

今回の研究結果は、スギノマシンが発行している技術資料(テクニカルレポート)で詳細を報告しています。各種実験データを掲載し、実用化に向けた技術情報を紹介しています。

テクニカルレポートはスギノマシンのWebサイトからダウンロードいただけます。


◆ 詳細は<<こちらをクリック>>

 

3.用語・補足

*1 ナノファイバー
繊維を直径 100 nm以下、長さ 数µmのサイズへ微細化したもの

*2 phr(part per hundred parts of rubber)​
ゴム重量100に対する各種配合剤の配合する重量部のこと

 


―本件に関するお問い合わせ先―

■株式会社スギノマシン■

経営企画本部 新規開発部 開発プロジェクトグループ

TEL:(076)477-2572