2026.01.09
最終更新日: 2026.01.09
  • 技術コラム

押出機スクリューに付着する汚れと洗浄方法│省人化・自動化のポイント

この記事では、押出機スクリューの用途や、スクリューに付着する汚れ、さらにその洗浄方法について解説します。

スクリューがプラスチックやゴムの成形に使われる理由

スクリューとは船に取り付けられているものを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。船用のスクリューは、水中で回転させることで流れを生み出し、船を前進させる推進装置として使用されています。

この「回転によって材料を移動させる」という仕組みを、プラスチックやゴムの成形に応用したものが押出機スクリューです。押出機スクリューは、長尺のシャフトに螺旋状の溝が刻まれた構造をしています。

成形工程では、原料となる樹脂が投入口から供給され、加熱筒(シリンダー)内で加熱・溶融されます。溶けた原料は、回転する押出機スクリューによって前方へと送り出され、成形用の金型の中に押し出されていきます。

金型内で所定の形状に成形された原料は、その後冷却され、最終的な製品となります。

スクリューに付着する汚れとは

プラスチックやゴムの成形工程では、加熱された樹脂が溶融した状態で押出機内部を流れています。

これらの樹脂は回転するスクリューによって前方へ送り出されると同時に、内部で圧縮されながら移動します。

このとき、溶融した樹脂のすべてが成形用の金型へ押し出されるわけではありません。一部の樹脂はスクリューの溝や谷部に残留し、時間の経過とともに付着・堆積していきます。

これが、スクリューに付く汚れの正体です。

こうした汚れを放置したまま成形を続けると、次の成形時に古い樹脂が混入し、粘度や強度の低下を招く恐れがあります。

その結果、製品の不良発生につながるだけでなく、色ムラや表面の荒れ、断裂といった、外観からもわかる品質低下を引き起こす原因となります。

スクリューの洗浄方法

スクリューに付着した樹脂は、加熱や長時間の使用によって焼き付き、炭化した状態で強固にこびりつくことがあります。このような汚れを無理に力をかけて剥がそうとすると、スクリュー表面に傷がつき、成形品質やスクリュー寿命に悪影響を及ぼす恐れがあります。

スクリューを傷つけずに汚れを除去する方法として、スクリューを分解し、手作業で清掃を行うことも可能です。しかし、この方法は作業に時間がかかるうえ、専門的な知識や工具が必要となり、作業者の負担も大きくなります。

こうした背景から、スクリュー洗浄の分野では省人化や自動化が強く求められています。

自動化されたスクリュー洗浄の方法には、いくつかの手法があります。

代表的なものとしては、エアを用いて研磨剤をスクリュー表面に吹き付け、その衝撃によって汚れを除去するエアブラスト洗浄があります。

また、パージ剤と呼ばれる専用の洗浄用樹脂を投入口から入れて、スクリューの回転によって内部の汚れを排出する方法も広く用いられています。

これらの洗浄方法にはそれぞれ特徴がありますが、作業効率や安全性、スクリューへのダメージ低減を考えると、さらに適した洗浄手法が求められる場面もあります。

スギノマシンのスクリュー洗浄装置

スギノマシンでは、高圧水を用いたスクリュー洗浄システムを提案しております。

樹脂やゴム用の押出機スクリュー、ローラ、シャフトなど長尺物に付着した固着物を、超高圧水で除去する洗浄装置です。

外形φ30~100㎜、全長1440~3065㎜で、様々なワークサイズに対応しております。

ノズルユニットが傾斜するため、死角が少なくワーク全体をくまなく洗浄することができます。ワークの形状やスケールの付着度合に合わせて、ノズル角度0°での洗浄も可能です。

ワークごとに洗浄条件が設定でき、付属のタッチパネルでワークNo.を選択すれば、設定した洗浄条件で自動洗浄します。

スクリュー洗浄装置/Screw Washing System

まとめ

押出機スクリューの洗浄は、製品品質を維持し、不良やトラブルを防ぐうえで重要な工程です。

手作業による清掃は時間と手間がかかり、スクリューを傷つけるリスクも伴います。

高圧水の洗浄を用いることで、スクリュー表面に付着した汚れを効率よく除去することができ、省人化と作業時間の短縮が実現できます。

問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。

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