ローラ・バニシングツール スパロールSR24MW【溝底面(外面)】

SUPEROLL SR24MW
Single Roller Type
外面の溝底面を鏡面仕上げ(表面改質)できるローラ・バニシングツールです。
コンパクトなボディで自動旋盤にも取り付け可能です。
加工の様子

Oリングの寿命向上に効果的な溝部の仕上げが可能です
Oリングの「シール性」と「表面粗さ」
Oリングが接触する面やOリング溝の表面粗さは、シール性に影響を及ぼすことがあり、JIS B 2406「Oリング取付溝部の形状と寸法」では次のように規定されています。

機器の部分 | 用途 | 圧力のかかり方 | 表面粗さ(μm) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ra | Rz(参考) | ||||||
溝の側面及び底面 | 固定用 | 脈動なし | 平面 | 3.2 | 12.5 | ||
円筒面 | 1.6 | 6.3 | |||||
脈動あり | 1.6 | 6.3 | |||||
運動用 | バックアップリングを使用する場合 | 1.6 | 6.3 | ||||
バックアップリングを使用しない場合 | 0.8 | 3.2 | |||||
Oリングのシール部の 接触面 |
固定用 | 脈動あり | 1.6 | 6.3 | |||
脈動なし | 0.8 | 3.2 | |||||
運動用 | 0.4 | 1.6 | |||||
Oリングの装着用面取り部 | – | 3.2 | 12.5 |
「固定用」と「運動用」Oリングについて
Oリングは一般的に固定用と運動用に分かれています。
Gシリーズ(固定用)は対象部品が動かない場合に使用し、Pシリーズ(運動用)は対象物が軸方向へ往復運動したり、回転運動したりする場合に使用します。
いずれも摺動面やOリング溝の表面粗さが仕上がっている方がシール性が向上する傾向にあります。

Oリングの「摩耗」と「表面粗さ」
運動用Oリングの場合、運動時に生じる力や流体の圧力によりOリングが溝の内部で動くことで、摺動面、または溝底面や側面のOリングの接触している部分が摩耗することがあります。
摩耗が促進するとシール性が低下し、流体の漏れにつながります。こういったOリングの摩耗を抑制する方法の1つとして、摺動面や溝の表面粗さを良くすることが効果的と言われています。

溝加工用スパロールで「シール性」と「寿命」を向上!
溝加工用スパロールは、表面粗さを仕上げにくい溝部分のローラ・バニシング加工ができる工具です。
商品情報
加工可能なワーク形状: 溝底面(外面)
取り付け可能な駆動機: 汎用旋盤、タレット形旋盤
加工範囲: 溝幅 1.4mm以上/溝深さ 5mm以下
加工データ:
※仕上げ粗さの程度はツール内蔵されているスプリングの加圧大小により調整可能です。
摺動箇所の摩擦抵抗増とならないよう、面粗さを潰しきらない仕上げの調整可能です。
まずはお手持ちの旋盤で試してみませんか?
スパロールの無償貸出を行っています。技術サポート付きで、仕上げ加工をお試しいただけます。