2026.01.29
最終更新日: 2026.01.29
  • 技術コラム

タンク洗浄に求められる自動化と省人化

タンク洗浄アイキャッチ

この記事では、工業用タンクの用途や、タンク洗浄の自動化や省人化、さらにそれが求められている背景について解説します。

タンクやリアクター、重合缶で共通する課題

工業の分野では様々な用途に応じて多様なタンク類が使われています。

原料や製品を一時的に保管するタンク、化学反応を行うためのリアクター(反応槽)、そして樹脂や高分子材料の製造に用いられる重合缶・重合釜などがありますが、その役割はそれぞれ異なります。

タンクは主に液体やスラリー(液体に固体が混合されたもの)などを貯蔵・移送するための設備です。製造工程の前後をつなぐ重要な役割を担います。

リアクターや重合缶は、攪拌や加熱・冷却を行いながら原料を化学的に変化させるための装置です。

特に重合缶は反応条件の管理が厳しく、製品品質に直結する工程で使用されています。

このように用途や機能は異なりますが、これらのタンク類の設備には共通した課題があります。それは「タンク内部の洗浄」です。

内容物が変わるたび、または定期的なメンテナンス時期のたびに、タンクの内部を洗浄しなければなりません。

洗浄が不十分である場合にはスラッジと呼ばれる不要物がタンクに残り、それによる品質の低下や製品への不純物の混入、さらにはトラブルや作業者の危険につながる可能性があります。

タンク洗浄で自動化や省人化が求められている背景

タンク内を常に正常な状態に保つためには、定期的なタンク洗浄は欠かせません。

洗浄の回数や頻度は製造品種、メーカーによって異なりますが、従来は内容物を抜いた後、作業者がタンク内部に入り、ホースやブラシを用いて直接清掃する方法が一般的に採られてきました。

しかし、タンク内部は酸素不足や化学物質による中毒などの危険が高い閉鎖空間であり、安全面で大きなリスクを抱えています。

加えて、人力で行う洗浄作業は時間がかかり、作業者の負担も大きくなります。

貯蔵・移送されていた液体による悪臭や汚れが、作業環境をさらに悪化させるケースも少なくありません。

こうした課題を背景に、作業者がタンク内部に入らずに洗浄を行う手法へのニーズが高まっています。安全性の確保と作業効率の向上を両立するため、タンク洗浄の自動化や省人化が近年強く進められているのです。

スギノマシンのタンク洗浄装置

スギノマシンではクローズドシステム(タンク内のガス置換作業をせず短時間で洗浄できるシール機構を装備したシステム)を採用した、タンク洗浄装置を各種取り揃えております。

高圧水を用いてタンクの管内に付着した各種スケールを効果的に洗浄できます。

ランスパイプ(長尺パイプの先端にアタッチメントを取り付けられるもの)と3Dノズルを組み合わせた洗浄装置が降下し、高圧水を噴射するノズル部が3次元回転することで、全自動でタンク内全周をくまなく洗浄します。

ノズルの回転は磁気ブレーキ機構によって制御されており、周囲の温度の影響を受けず、均一な回転速度で安定した洗浄が可能です。

また、スギノマシンが独自開発した特殊ノズルによって高圧水の収束性を向上させています。これによって高圧水のエネルギーの損失が最小限に抑えられるため、洗浄力が大幅に向上しました。

人がタンクに入ることなく、外からの操作による自動化を実現。均一かつ短時間の洗浄が可能で、省人化に大きく貢献します。

まとめ

タンク洗浄の自動化・省人化は作業者の安全確保と作業効率の向上に不可欠です。

現場作業の改善と安定運用を支える取り組みとして、自動洗浄のシステムが重要な選択肢となっています。

スギノマシンのタンク洗浄システムは、リアクター・重合缶・重合釜・貯蔵タンクといった幅広い用途のタンクの内部に付着した汚れを、高圧水を用いて安全かつ効果的に洗浄するものです。

当社は洗浄システムに関わる各種設備(高圧ポンプ、洗浄装置、ノズル、コントローラー)をお客様の設備条件に応じて製作しております。

お気軽にご相談ください。

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