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ローラバニシングツール「スパロール」の加工条件について

「スパロール」での加工条件

前加工について

スパロール加工は金属表面をローラで押しつぶす加工法であり、前加工の表面形状が仕上げ面に大きく影響します。

旋盤や中ぐり盤によるシングルポイント・カッティングの規則的なフィードパターンでは均一な仕上がり面が得られますが、ドリル加工のように局部的に深い傷が残る加工では、この傷を完全に押しつぶすことは困難です。

中ぐりによる前加工

single-cut-graph

ドリルによる前加工

Drilling-cut-graph

 

 

前加工寸法

内面スパロール加工では、金属表面が押しつぶされた量だけワーク内径が拡大します。(外面スパロール加工では縮小します。)
所定の寸法公差内に仕上げるためには、この内径変化量を考慮して、前加工寸法を決定する必要があります。内径変化量は材質、硬度、バニシ量によって変わりますので、下記表の数値を参考として最初の2~3個のワークでテストを行い、最良の値を決め、連続加工に入ります。

加工径内径拡大量の範囲
mmmm
 4.5~  7.60.005~0.020
 8.0~ 14.50.007~0.025
15.0~ 24.00.015~0.035
25.0~ 44.00.020~0.040
45.0~ 74.00.025~0.045
75.0~200.00.030~0.060

 

駆動機械

スパロールは所定の回転速度と送りさえ与えれば、どんな機械でも使用でき、特別な駆動機を必要としません。切削加工と異なり高トルクを必要としないため、駆動機の動力も小さくてすみ、汎用ボール盤、旋盤、タレット盤、中ぐり盤、ドリルユニットなどに取付けて、簡単に使用することが出来ます。
NC旋盤、CNC自動旋盤、マシニングセンタなど、切削加工と連続してスパロール加工を行うときは、クーラントで洗浄するなどの確実な切屑処理が必要です。

潤滑と洗浄

スパロール加工では微量の金属粉が発生します。加工の際には洗浄を目的とした流動性の高い工作液をご使用ください。
当社では、スパロール加工専用のスパロールオイルを準備しています。工作液の洗浄度は、仕上がり粗さとスパロールの寿命に影響します。工作液を循環してご使用の場合、ろ過装置のご使用をお奨めします。フィルタのろ過精度は、仕上がり表面粗さに合わせ、5~40μmの範囲で選定ください。

スパロールオイル(油性)

Superoll-OIL-1L

灯油や軽油に5%添加して使用します。リン酸エステルを主成分とし、油膜強度を重点的に追求し、防錆性を添加しました。

スパロールオイル(水溶性)

Superoll-OIL-aqua18L

ソリューションタイプの水溶性オイルで、5%に希釈して使用します。浸透性、冷却性、洗浄性、混入油の分離、耐腐食性に優れています。EP剤(塩素、硫黄)は使用していません。

 

加工部硬度

スパロールで加工できるワークの硬度は、通常HRC40が限度です。熱処理により高い硬度となっているワークの加工にはCAT'S EYEを推奨します。
また、その他特殊使用について対応可能な場合もありますのでお問い合わせください。

 

加工部の肉厚

加工部はスパロールの加工圧に耐えるため充分な肉厚(内径の20%以上)が必要です。
肉厚が薄い場合、ウネリが発生したり真円度が悪くなることがあり、次の方法で対処します。

  1. ローラ本数を増加した特殊スパロールで加工する。 
  2. 前加工の表面粗さを改善し、バニシ量を小さくする。
  3. 肉厚を薄くする前にスパロール加工を実施する。

 

加工部の形状

スパロール加工部に大きな交差穴やキー溝があると、仕上がりムラが発生することがあります。この場合、ローラ本数を増加した規格外ツールにて対応します。 

回転速度と送り

スパロールは右回転で使用します。スパロールを固定し、加工物を回転させても同様の結果が得られます。
回転速度および送りは加工径により下表の値を標準としております。
  

 

スパロール加工できない部分

スパロールで止り穴や段付軸を加工する際、スパロール加工できない部分が生じます。その寸法Aは下表のとおりです。

  1. 口一ラの先端Rの部分
  2. 口一ラの先端からフレームの先端までの長さ
  3. フレームの先端から加工部端面までの逃げ
     

注記・スパロール加工できない寸法を最小とするため、ツール径をセットしたのち、ローラ先端からのマンドレルまたはヘッドの出代はローラ先端と同じ位置まで研削除去してください。 

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