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【ニュースリリース】CWJP技術・CASF技術の受託加工を開始


2024年4月23日

CWJP技術・CASF技術の受託加工を開始

産業機械メーカーの株式会社スギノマシン(富山県滑川市、代表取締役社長:杉野 良暁)は、高圧水を利用したウォータージェットピーニング技術「CWJP(キャビテーションウォータージェットピーニング)」と、金属積層造形(AM※1)のポストプロセス技術「CASF(キャビテーションアブレシブサーフェスフィニシング)」の、受託加工サービスを新たに開始します。

CWJP加工の様子 CASF加工の様子

CWJP加工の様子                CASF加工の様子

 

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1. 各技術の概要

「CWJP」「CASF」は、いずれもスギノマシンのコア技術であるウォータージェット(高圧水噴射)技術を応用したものです。

「CWJP」は高圧水を利用したピーニング技術※2で、水中で発生するGPa(ギガパスカル)クラスの衝撃力を用いて、金属部品の疲労強度を向上し長寿命化させます。また、メディア※3は一切使用せず水のみで加工できるため、産業廃棄物が発生しない、時代に合ったクリーンな加工法です。

「CASF」はアブレシブ懸濁液※4が入った水槽内で高圧水を噴射することで、金属AM部品の表面処理や疲労強度向上、サポート材の除去などが行える加工技術です。従来、造形後の後工程は複数工程に分かれており、さらに一部はその煩雑さから、手作業で行われていました。CASFはこれら複数の後工程を一度にまとめて行えるため、生産工程の自動化・省人化と製品の品質向上をまとめて実現できる、革新的な新技術です。

CWJP加工の原理 CASF加工の原理

CWJP加工の原理                                     CASF加工の原理

2. 受託加工の背景

当社ではこれまで「CWJP」「CASF」の両技術に関して、数多くの加工テストのご依頼を受けてきました。良好なテスト結果が多数得られており、お客様からは、少量・少額から実製品に採用していきたいとのご要望を受けております。これを受け、受託加工の取り組みを開始することになりました。

 

3. 受託加工の流れ

受託加工は当社の滑川事業所(富山県滑川市中野島)にて行います。まずは加工テストを行い、得られた最適な加工条件を基に、受託加工を実施します。当社までお越しいただき、実際の設備や加工の様子をご覧いただくことも可能です。詳しいフローは下図のとおりです。​

 

加工テストの流れ

受託加工の流れ

4. 受託加工の詳細

 
対応可能な加工内容

【CWJP】キャビテーションウォータージェットピーニング

・ワークへの圧縮応力付与

・マイクロディンプルの形成

・金型の寿命向上

【CASF】キャビテーションアブレシブサーフェスフィニシング

・金属AM部品の表面スムージング(異常層や未融解粉末の除去)

・金属AM部品のサポート材除去

・圧縮応力付与

ワークの材質 金属部品全般に対応
最大ワークサイズ

CWJP:W500×D500×H200mm

CASF:W300×D300×H300mm

※いずれも目安。形状によってはより大きなワークも対応可能です。
サービス開始時期

2024年4月23日(火)より受付開始

CWJP装置(左)とCASF装置(右)

写真:CWJP装置(左)とCASF装置(右)

5. 用語・補足

※1 AM

Additive Manufacturing(アディティブマニファクチャリング)の略。3Dプリンティングとしても知られており、素材を1層ずつ積層して、3次元形状の製品を作成する製造方法のこと。

※2 ピーニング加工

表面処理加工の一つ。部品に無数の小さな金属球を高速で打ち付けたり、ハンマーなどで打ち延ばしたりすることで、金属を塑性変形させ、圧縮応力を付与する加工法。これにより部品の疲労強度が向上し、部品の寿命を延ばすことができる。金属部品の割れや変形を防ぐために行う。

※3 メディア

代表的なピーニング加工法「ショットピーニング」で使用する、投射材のこと。鉄、ガラス、樹脂など材質は様々で、対象部品に合わせたメディアを高速で投射し打ち付けることで、ピーニング加工を行う。

※4 アブレシブ懸濁液

水にアブレシブ(=研磨材)を混ぜて濁った状態の液体。CASFではこの液中で高圧水を噴射することにより、研磨材が対象部品に作用して効果が得られる。

 -以上-


―本件に関するお問い合わせ先―

■株式会社スギノマシン■

精密機器事業本部 技術統括部 応用開発部 応用開発一課 二係 
TEL:(076)475-5112

メールフォームでのお問い合わせはこちら

【関連ページ】

■ CWJP/CASF テスト加工・受託加工のご案内

■ CWJP 技術紹介ページ

■ CASF 技術紹介ページ