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【ニュースリリース】早月事業所 ウォータージェットカッタのテスト設備リニューアルのご案内

2020年10月20日

株式会社スギノマシン(富山県魚津市、代表取締役社長:杉野良暁)は、超高圧水で物体を切断・加工するウォータージェットカッタ*1 の主力生産工場である早月事業所のテスト設備をリニューアルし、最新技術を織り込んだテスト設備を製作しました。加工の高速化や3次元加工への対応など、年々高度化する要求に対して迅速にテスト対応を行えるようになりました。

リニューアルした早月事業所ウォータージェットカッタのテスト設備(写真左:ウォータージェットカッタNC-5AX DUAL、写真右:VARUNA ®

早月事業所テスト設備

1.リニューアルの背景・狙い

 ウォータージェットカッタを導入検討する場合、難削材、セラミックスやCFRPなどの新素材、新規開発中の材料など加工難易度が高い素材への対応を求められますが、加工能力の把握や生産計画の策定にあたっては正確な事前テストが欠かせません。近年のウォータージェット加工のトレンドでは高速、高圧、3次元への対応が求められてきたため、最新技術を投入したテスト設備を製作し、お客様へ最良の結果を提供できるようにしました。

新規開発したウォータージェットカッタNC-5AX DUALは、高品位な立体加工とテーパーレス加工を1台で実現し、超高圧ポンプの吐出圧力600MPaに対応しました。また、今春モデルチェンジしたVARUNA®(ヴァルナ)は必要機器をコンパクトにまとめたオールインワンの考えを継承し、性能向上と機能追加を行いました。
 2台の新しいウォータージェットカッタは、いずれもスギノマシン商品としての統一感を意識したデザインとなっています。すでにテストサイトへ設置完了しており、順次テスト加工の受け付けを開始しています。

2.特長

【ウォータージェットカッタNC-5AX DUAL】

(1)立体加工とテーパーレス加工がスムーズ

最新のNCコントローラを採用し高速5 軸加工を可能にするとともに、軸構成の異なる5軸ヘッド×2種を1台に集約し、立体加工とテーパーレス加工がスムーズに行えます。

(2)600MPa対応で加工時間を短縮

超高圧ポンプを高圧化し600MPaに対応しました。
高圧化することで全般的に加工能力が向上しますが、特に厚板での切断速度向上が見込めます。

(3)新開発の小型アブレシブ回収装置により、労力低減・作業環境改善に貢献

新開発の小型アブレシブ回収装置は、投入したアブレシブを自動排出します。
設置スペースを最小限に抑え、排出作業の労力低減と環境改善に貢献します。

(4)IoT機能搭載で、安定した運用が可能

IoT機能を搭載。超高圧ポンプの運転状況を遠隔監視し、異常の予兆監視が可能となりました。
突然の機械停止を回避し安定した運用ができます。


【ウォータージェットカッタVARUNA®

(1)9年振りのモデルチェンジ

コンパクト、オールインワンモデルとして研究機関や学校教育の場で好評を得ていたVARUNA®を、基本コンセプトは継承しつつ9年振りにモデルチェンジしました。

(2)最小限の入力作業で、ウォータージェット加工が可能なモードを追加

四角、丸、直線のよく使う形状をプログラムレスで加工できるモードを追加しました。

(3)切断速度向上により加工時間を短縮

超高圧ポンプの吐出圧力を従来の300MPaから380MPaへ上げることにより、切断速度が向上し(当社比20%)加工時間を短縮できます。

(4)騒音や研磨材飛散防止により作業環境改善

装置全体をボックス構造とし、騒音や研磨材飛散防止により作業環境を改善します。

(5)自己診断機能を搭載し、保守作業をサポート

自己診断機能により、加工機自らが超高圧ポンプの各部に設置したセンサーの数値を測定し、健全性を確認できます。異常停止する前のわずかな兆候も確認できるので、ウォータージェットに不慣れなユーザーの保守作業をサポートできます。

3.用語・補足

*1 ウォータージェットカッタとは

超高圧水(水道水の約3,000~4,000倍)を極細ノズル(0.3~1.0mmほどの穴)から噴射することで、対象物を切断・加工する装置です。
水のみの切断と、アブレシブとよばれる研磨材(細かい砥粒)を混入して切断能力を高める方法があります。 対象物の材質を問わず、熱影響なく切断・加工できることが特長です。複合樹脂材、金属、CFRP、セラミックスなど様々な材料のほか、難削材・新素材も加工できます。

>>ウォータージェットカッタ紹介ぺージ

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― 本件に関するお問い合わせ先―

株式会社スギノマシン プラント機器事業本部 生産統括部 第一技術部(早月事業所)

TEL:(076)477-2556