2024.05.14
最終更新日: 2024.10.03
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取扱説明書 BARRIQUAN [裏バリ用]

フローティング機構を搭載したバリ取り用のツールホルダ「BARRIQUAN BRQ-TX01」の裏バリ用取扱説明書(Webマニュアル)です。

1. 注意事項

2.工具選定

カッター:角度90°の刃物を推奨

角度が90°の円錐型超硬ロータリーバーが適しています。
球状のカッターを使用すると、フローティングを妨げる力が働いて、工具の寿命が短くなることがあります。

カッター:刃数は多い方が良い

フローティング加工には刃数が多いカッターが適しています。刃数が少ないと、仕上がり面が悪化します。

3.工具の着脱方法

1.シャンクからフローターを外します

2.フローターに工具を取り付け(取り外し)ます。

注意

  • 工具着脱の際、コレットのねじ込みにはフレアナットレンチ(3点で支持)をご使用ください。
  • スパナ(2点支持)でねじ込みますと、工具に振れが発生し加工面の仕上りに影響します。
  • 工具はφ6コレットに取り付けます(スパナ呼び10、13)。
  • コレットの締め付けトルクは6N・mです。

4.回転速度と送り速度の設定

回転速度は2,000~12,000min-1の範囲でご使用ください。

フローティング加工は加工開始点付近において仕上りが不安定になる傾向にあります。
高速回転であればその不安定領域においても安定した仕上りを得られます。

高速高送り加工でCTを短縮

伸縮型のフローティング加工では、回転速度と送り速度の関係は 1:0.3~0.6 が目安です。
許容回転速度が高いほど、高送りで加工することができます。
また、回転速度が高いほど、送り速度による面取り幅の変化量が小さくなります。

5.オフセット量と引込み量の設定

オフセット量は目安として、裏バリ用カッタC-BF01(スギノマシン製)の場合は4.5mmに設定してください。
引込み量は目安として1~4mm程度で設定してください。(※裏バリ用フローターの最大ストローク(伸縮量)は8mmです。)

6.加工条件の目安

鉄系材質の場合、最小面取り幅は0.1mm、最大幅は0.4mm程度です。
非鉄系材質(アルミA5052等)の場合、最小面取り幅は0.2mm、最大は0.8mm程度です。
やわらかい材質は面取り幅が大きくなる傾向にあります。
工具の取付け時に振れが発生した場合、面取り幅は大きくなります。
面取り幅を小さく加工したい場合は、先端振れ精度0.01mm/rev以下としてください。

7.押付圧力(加工圧力)の設定

まずは、フローター(C-FSB01)に組付けられているスプリング(中)を使用して加工してください。

面取りを大きくしたい場合は、スプリング(強)に交換して加工してください。
面取りを小さくしたい場合は、スプリング(弱)に交換して加工してください。

8.加工パスの設定

ダウンカットとなるように加工パスを作ってください。

9.メンテナンスについて

1.工具の交換について

刃に欠けが生じる、または切削力が著しく低下した場合、工具を新品に交換してください。

フローターのお手入れ/交換

フローターの交換

トリガーを引くことで先端のフローターを外せます。
これにより、外段取りが可能となるため、工具交換の手間が大幅に低減します。

メンテナンス方法

分解工具を使わずにメンテナンスができます。
日々のメンテナンスがしやすいので、長くご使用いただけます。

フローター先端の振れが0.03mm/rev以上となった場合、フローターを交換してください。
フローター外周面にキズや打痕が発生した場合交換してください。

注意

  • 6N・mを超えてコレットを締め付けた場合、フローターに圧痕が付き、摺動不良となる恐れがあります。
    圧痕が付いたフローターは交換してください。

スプリングの交換

10万回を目安に交換してください。
コイルスプリングは長期間使用すると圧力が低下します。

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