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2026.03.30
最終更新日: 2026.03.30
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ワーク位置補正技術と自動工具交換で実現する品質の安定化【カエリ取りロボットシステム│株式会社マキノ様】

お客さま情報

株式会社マキノ(東京都町田市)
社員数:61人
事業内容:各種精密板金加工品の製造 など
会社ホームページ:https://www.kk-makino.co.jp/

カエリ取りロボットシステム

カエリ取りロボットシステムは、自社製のロボットCRb(シーアールビー:Connected Robot)とその制御/操作ユニット、3Dビジョンカメラ、カエリ取りツール、吸着パッドなどで構成されています。
3Dビジョンカメラでワークの種別や表裏判別をするため、おおよその位置に置かれたワークの位置ずれを自動補正することでティーチレスを実現します。

商品詳細

概要

株式会社マキノ様は、東京都町田市を拠点に、多品種少量生産を強みとした金属加工を行っています。
短納期への柔軟な対応を実現する生産体制を構築しながら、近年は人手不足を背景にロボットや自動化設備の導入を積極的に進めてきました。
その中で、溶接後や切断後のカエリ取り工程などは自動化が遅れており、熟練作業者の経験に依存する属人化が課題となっていました。
こうした課題を解決するため、スギノマシンの「カエリ取りロボットシステム」を新たに導入されました。
スギノマシンの商品を選んだ決め手は、「ワークごとに細かなティーチングが不要で前段取りが少なく、多品種少量生産に適している点」だったそうです。
導入後は、ワーク位置補正技術と自動工具交換による品質の安定化や段取り時間短縮によるライン全体の生産性向上など、生産性と品質の両面で効果を実感しているといいます。
今後は前後工程も含めたさらなる自動化を進め、より安定した生産体制の構築を目指しています。
牧野拳一郎社長と製造部の福岡宏人様にお話を伺いました。

この記事をまとめると…

【導入背景・課題】
・多品種少量生産により製品形状が多様
・短納期対応が求められる生産体制
・カエリ取り工程などで自動化が遅れ、熟練作業者に依存
【導入後の手応え】
・ワーク位置補正技術と自動工具交換による品質の安定化
・作業者の熟練度に依存しない運用の実現
・段取り時間短縮によるライン全体の生産性向上
【今後の展望】
・前後工程を含めたさらなる自動化の推進
・短納期かつ多品種少量生産を維持したまま、安定した生産体制の構築

インタビュー動画

◆課題・導入背景◆
多品種少量生産に対応する現場
「属人化していた加工工程を改善したい」

――まずは導入の背景について教えてください。

牧野拳一郎社長:当社は東京都町田市に拠点を置き、多品種少量生産を強みとし、短納期・即日対応にも柔軟に応えられる生産体制を構築してきました。
近年は人手不足の影響もあり、ロボットや自動化設備の導入を積極的に進め、生産効率と品質の両立を目指しています。
当社は多品種少量生産のため、形状やサイズが製品ごとに異なります。お客様からは短納期対応も求められるため、現場では生産体制の構築が課題となっていました。
その一方で、社内では自動化・省人化を進め、生産性向上を図ることが大きなテーマになっていました。
特に加工工程の中でも、溶接後や切断後のカエリ取り工程は自動化が遅れており、複雑な形状のワークではロボット化が難しい状況でした。
また、単純作業ほど作業者の経験に依存する部分が多く、作業の属人化が課題となっていました。
こうした課題を解決する手段として検討したのが、カエリ取りロボットシステムです。

――スギノマシンのロボットシステムを選んだ理由を教えてください。

牧野社長:当時、副社長の杉野岳さんとお会いし、「世の中にない『すごい!』をつくる」という考えに共感し、開発・導入に至りました。
特に魅力に感じたのは、従来のロボットシステムと違いワークごとに細かなティーチングを行う必要がなく、前段取りが少なく多品種少量生産に非常に適している点です。
また、ワーク位置補正技術によって多少の位置ズレがあっても安定した加工が可能な点や、省スペース設計で既存工場にも導入しやすい点も決め手となりました。
さらに、稼働状況をモニタリングできる機能もあり、生産管理の面でもメリットが大きいと感じました。

◆導入後の手応え◆
品質と生産性の両立を実感

――使ってみての率直な感想はいかがでしょうか?

製造部・福岡宏人様:導入後は、品質と生産性の両面で一定の改善を実感しています。
特に加工内容や求める品質に応じて、最適な工具へ自動交換できる点は有効だと感じています。
これによりワークごとの品質が安定し、手作業時に見られていた仕上がりのばらつきも抑えられるようになりました。
また、工具交換を含めた一連の動作が自動化されているため、作業者の熟練度に依存しない運用が可能になっています。
様々な客先の仕様によっては、バリ取りをしなければならない箇所、しなくてよい箇所などがあり、今まではそれを熟練した作業者による経験と判断を基に行っていましたが、この加工機はそういった判断をする必要がなくなるため、品質と効率の向上が見込めます。
加えてワークサイズに応じてステーションを柔軟に設定できるため、直線や円弧状のワークにも対応できる点を評価しています。
小さなワークでは加工中に別段取りが可能となり、別のステーションで次のワークをセットできるため、段取り時間の短縮にもつながっています。
現在はプログラム作成にシミュレーションソフト「CROROROS」(クロロロス)を使用しています。プログラムの作成や条件変更も比較的簡単で、現場で柔軟に対応できる点も大きなメリットです。

◆今後の展望◆
前後工程も含めた自動化へ

――今後の展望を教えてください。

牧野社長:今後はカエリ取り工程だけでなく、前後工程も含めた一連の自動化をさらに進めていきたいと考えています。
短納期かつ多品種少量という当社の強みを維持しながら、より安定した生産体制を構築していきたいです。
今後さらに柔軟に対応できるようになると活用の幅も広がると感じています。
材料投入から出荷・検査まで自動化を促進することで、汚さないものづくりが脱炭素社会への貢献になると期待できます。

――スギノマシンには、どんなことを期待しますか?

牧野社長:スギノマシンには今後も現場目線での改善提案や導入後のサポートを期待しています。
単なる装置メーカーではなく、ものづくりのパートナーとしてのこれからも「世の中にない『すごい!』をつくる」を共に進めていければと思います。

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