セルロースナノファイバー等用語集

セルロースナノファイバーをはじめとする、ナノファイバー素材に関する用語をご紹介します。
索引
あ
アクリルエマルション | アクリル樹脂を水に乳化・分散させたもの。 |
アニオン | 負に荷電したイオン。 |
アスペクト比 | 矩形における長辺と短辺の比率、縦と横の比率 |
エステル化 | 酸とアルコールからエステルを生成する反応。可逆反応であり、硫酸などの触媒を用いた、カルボン酸とアルコールの反応などが知られる。 |
エマルション | 水と混じりあわない合成樹脂などを水に分散させたもの、乳濁液 |
iCNF | 孤立分散したセルロースナノファイバーのこと |
INCI名(インキネーム) | 化粧品原料国際命名法(INCI)というルールに基づき作成された化粧品成分の国際的表示名称のこと |
ウォータージェット法 | セルロース繊維を解繊する方法。水と原料で解繊するのが特徴の一つ |
か
可塑剤 | 熱可塑性合成樹脂に柔軟性,耐候性を付与する薬品 |
カチオン | 正に荷電したイオンのこと |
グリセロール(グリセリン) | 3価のアルコール。食品添加物として甘味料、保存料、保湿剤、増粘安定剤など。医薬品や化粧品では、保湿剤・潤滑剤として使われている。 |
化学修飾 | 化学 反応で 分子 に他の 分子 を結合させ、その性質を変える反応 |
極性(CNF) | CNFは、水中で安定分散なため、極性が高い。低極性材料と合わせるために相溶化剤や低極性溶媒中で分散した状態で使用されることがある。 |
グリーンコンポジット | 環境への負荷低減を目的とした複合材料のこと |
結晶セルロース | パルプ(紙の原料)のセルロースから非結晶部分を取り除き、結晶部分のみを精製したもの。 |
キチン | キチンはカニ,エビなどの甲殻類や昆虫の外殻中に存在する多糖類、一部の菌糸類にも含まれる |
キトサン | キチンの脱アセチル体で、グルコサミンがβ-1,4結合した多糖類。分子内にアミノ基を持ち、キチンとは化学的挙動が異なる点もある。 |
銀ナノ粒子 | 銀粒子の特性に加え、光学的、電気的、熱的特性や抗菌性を有する粒子のこと |
解繊 | 植物組織よりセルロースを取り出し、さらにほぐすこと |
ガスバリア | フィルムの評価でガスを遮断する特性のこと |
結晶化度 | 結晶性高分子での全体に占める結晶部分の割合 |
さ
セルロースナノファイバー | セルロースをナノ径の繊維状の解繊したもの。CNFと略される。 |
セルロース | 分子式 (C 6H 10O 5) nで表される炭水化物。 植物細胞 の 細胞壁 および 植物繊維 の主成分で、地球上で最も多く存在する炭水化物 |
繊維長 | セルロースナノファイバーの場合、アスペクト比が100以上のものを示すので、多くのCNFは、数~数百マイクロメートルになる。 |
CMF | セルロースマイクロファイバーの略。セルロースファイバーのうち、直径がマイクロ単位で解繊されたものを指す。 |
重合度 | 高分子を構成するモノマーの数。セルロースの場合、モノマーはグルコース |
シャルピー衝撃試験 | 試験片に高速で衝撃を与え、製品脆弱性をテストする試験方法 |
生体適合性 | 材料が生体に副作用など有害な影響を与えず、また生体からも生体環境の影響を受けない性質” |
せん断速度 | ひずみを与える速度。樹脂のずり速度ともいわれる |
疎水化CNF | 一般的に親水性なCNFの表面を化学修飾や疎水化物に置き換えたCNFのこと |
生分解性 | 自然環境中で微生物や酵素で分解される性質 |
CNC セルロースナノクリスタル | 紡錘上のナノセルロース アスペクト比は5~50 |
シングルナノファイバー | CNFの中で繊維径がシングルナノのスケールのものを指す |
相溶化剤 | 数種類の高分子共重合体の均一分散体を作るための薬品 |
た
脱アセチル化度 | キチンからキトサンにするときの精製度 |
置換度 | CNFでは、カルボキシメチル化による置換が知られており、置換度が低いセルロースを使ったCNFは、透明性の改善効果が知られている |
CNFでの脱水 | 水分の多いCNFでは、加温、分散溶媒の置換などで脱水が行われ、用途により脱水方法が決められることが多い。 |
DSC | 示差走査熱量分析の略。サンプルの温度変化に対する熱的挙動を検出する測定法。 |
タフ化 | CNFの添加で、材料に丈夫な、頑丈な 特性を付与させること。 |
チキソトロピー性 | 静置状態では高粘度で撹拌・加圧をすると粘度が下がること |
TEMPO酸化CNF | TEMPO触媒を使い、表面改質したCNFの1種。 |
な
ナノファイバー | 直径が1nmから1000nmの繊維状物質のことで、従来の繊維にはない新しい性質を持つため、開発が進んでいる。 |
濡れ性付与 | 固体表面に対する液体の付着のしやすさのこと |
熱膨張率 | 温度上昇で物質の長さ、体積が膨張する割合を温度に対し、示したもの |
粘度 | 流動する液体の抵抗を示す流体の特性で、流体内の内部摩擦と関係する。 |
は
比表面積 | 単位体積や単位重量当たりの表面積 |
バルク | 最終製品に対し、原料や中間体を指す。 |
フェノール樹脂 | 熱硬化性樹脂の一つ。3次元網目構造を持つ |
変性CNF | エステル反応により、CNF表面状態を変え、樹脂などへの親和性を高めたもの |
フィラー | 充填材とも呼ばれ、強度や耐熱性、各種耐性を高め、新機能を付与 |
分子量 | 分子を構成する原子の原子量の総合計のこと |
変性樹脂 | 合成樹脂の成分の一部を他のものと置換し、性質の異なったものを製造すること。 |
バクテリアセルロース | 細菌のうち、グルコースを̪資化して、セルロースを合成したもの。形状はCNF。 |
ま
マレイン酸 | マレイン酸は、鎖状不飽和ジカルボン酸のひとつ。構造式 HOOC–CH=CH–COOH で二価カルボン酸のうち、シス体を示す。 |
マイクロプラスチック | 微細プラスチックで径を5㎜以下のものを一般的に指す |
や
溶媒置換 | 溶質が分散している溶媒を他の溶媒に置き換えること |
有機バインダー | 材料に流動性・保形性・結合性を与える結合剤 |
ら
レオロジー | 物質の流動と変形を取り扱った物質評価の方法で、科学分野の一つ |
リン酸エステル化 | 有機化合物をリン酸エステルにすることで,生体中での生理的反応が多い。. |
レオメーター | 物質の固さ,粘度,伸び,切断強度,応力緩和などの物性を測定する装置 |