【導入事例】内径・通し穴の摺動特性と仕上げ – Case#06
引っ掛かりのない摺動面がもたらす静音性
摺動部となる内径・通し穴では、表面に残るわずかな引っ掛かりが、動作の滑らかさなど(摺動特性)に影響し、異音や振動につながる場合があります。
そのため、最終仕上げ工程の選択は、製品の性能を決める重要な要素となります。
ある摺動部品の加工において、表面に引っ掛かりが残り、組付け後の動作音が大きいという課題がありました。
製造工程で摺動音を測定する検査は現実的ではないため、加工段階で安定して引っ掛かりをなくすことができる工法が求められていました。
スパロールを導入して課題を解決した事例をご紹介します。
困りごと・目標
困りごと
最終製品の動作音を改善する工法が必要
加工箇所:ブッシュ内径
従来工法:リーマ切削仕上げ

目標
・面粗度:Ra0.8以下の安定達成
・摺動抵抗の低減による最終製品の動作音低減
スパロールでの解決方法
選定機種・駆動機
解決後の加工方法
マシニングセンタでのリーマ加工のあとにスパロール加工工程を追加し、内径・通し穴を仕上げられるようになりました。
スパロール加工により、引っ掛かりのない摺動面となり、組付けた後の動作音が静かになりました。
スパロールで解決できた理由:
スパロールは、削らずにローラで表面を押しならす塑性加工です。
ワンパスでRz0.1μm~Rz0.8μmに仕上げが可能で、突起のない、なめらかな仕上がり面を得ることができます。
リーマ加工では、一定の面粗度は得られるものの、切削による微細な突起が残りやすく、摺動時にはそれらが抵抗となる場合があります。
一方、スパロール加工では、切削加工で生じる微細な突起や加工痕を押しつぶし、表面の凹凸が均一化されます。
その結果、摺動時に引っ掛かりとなる突起を除去しながら表面を整えるため、摺動抵抗を抑えた摺動面を形成することができます。
次の動画は、面粗度の違いが摺動音どのくらい影響するかを実際に比較測定した動画です。
実際に、面粗度が粗い面では摺動音が大きく、面粗度が改善された表面では音が明らかに低減している様子が示されています。
スパロール加工によって表面状態の改善が摺動抵抗低減につながり、静音効果が得られます。
まとめ
スパロール加工により、引っ掛かりのないなめらかな摺動面をつくることで動作音が静かになりました。
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