2025.03.13
最終更新日: 2025.03.13
  • 事例

【加工事例】ギアのバリ取り【ウォータージェットバリ取り#03】

ワーク情報

ワーク情報

材質

  • SNC415

寸法

  • ピッチ円直径:φ68
  • モジュール :  1

前加工

  • ホブ盤(歯切り加工)

加工情報

加工内容

  • ピン角形状

現在の加工方法

  • ブラシ、手作業

合格判断基準

  • 目標はピン角(+0.1~0.2mmのバリ残りはOK)
  • 最低限ブラシで取れる程度までバリが取れていれば良い

課題

課題① : 多品種につき専用機の導入が難しい

課題② : バリ取り用工具では刃物が干渉してバリ取りできない

課題③ : ブラシだけではブラシの寿命が著しく短くなる

バリ取り診断

目的・目標値

目的

  • バリ取り作業の自動化・省人化
  • ブラシの寿命向上(交換頻度を減らす)

目標値

  • エッジ形状 : ピン角(+0.1~0.2mm)

自動化を困難にさせる要因

要因1 : 強固なバリが発生している

  • ホブ盤で加工した際に発生するバリは強固なバリが多く、ブラシだけで除去しようと思うとブラシの寿命が著しく短くなる。
    ブラシの交換頻度が高くなるため自動化しても効果が低い。

要因2 : 多品種少量生産のため

  • 多品種少量生産であり、ギア1種ずつを自動化していくためには時間とコストがかかりすぎる。

選定機種・加工条件

選定機種

使用装置

型式 : JCC 104 HYBRID

JCC 104 HYBRIDの詳細はこちら ▼

使用ノズル①

種類 : 直射ノズル
特長 : ワークを上面から狙い撃ちできるノズル。噴射された高圧水の収束性が高く、バリ取り性能に優れている。

加工条件

噴射圧力 50MPa
ノズル送り速度 100mm/min

加工レポート

加工結果

  • 歯切り後のバリはいずれも、除去、
    もしくはバリを小さくすることができた。
    ウォータージェットバリ取り後にブラシ
    仕上げをすることでブラシ寿命を確保
    することができた。

加工のポイント

Point1 : 工具寿命が被削材の影響を受けない
刃物やブラシによるバリ取りの場合、被削材の硬度が高かったり、大きく強固なバリが発生していると工具の寿命は著しく低下しますが、ウォータージェットバリ取りでは被削材に直接触れることがないため、被削材によって工具(ノズル)寿命が左右されることはありません。

Point2 :複雑形状も簡単なプログラムで
ウォータージェットバリ取りでは高圧水がノズルから噴射されワークに到達するまでの間に水が広がります。この特性を利用することでモジュールの小さいギアのようなワークでも、歯1つ1つに合わせたプログラムを作ることなく、円を描くだけの簡単なプログラムでバリ取りを行えます。

Point3 :様々なギアを1台で
ギアといっても世の中には様々な形状、大きさのギアが存在します。ウォータージェットバリ取りは決まった形を持たない「流体」によるバリ取り工法であるため、ギアの形状、大きさが変わっても1台で対応することが可能です。

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