2021.04.12
最終更新日: 2024.07.12
  • 技術コラム

セルロースナノファイバー(CNF)の塗料への活用

低環境負荷で注目されている自然由来素材「セルロースナノファイバー(CNF)」は、極めて細い繊維状の原料です。
チキソトロピー性や分散安定性といった機能を持つため、塗装・塗料と混合することで、ケーキング防止や液だれ防止に効果を発揮します。

ウォータージェット法によるセルロースナノファイバーの特徴はこちら

セルロースナノファイバー(CNF)のチキソトロピー性

液だれ防止効果

CNFが持つレオロジー特性として、「チキソトロピー性」(チキソ性)があります。
力をかけている間は粘度が低くさらさらの状態で、力をかけることを止めると粘度が高くなる特性です。
この性質により、粘性をもった液体でもスプレー噴霧が容易になったり、厚塗りした際に液だれを防止することができます。
​塗料へ添加して、液だれ性を比較した動画がこちらです。

セルロースナノファイバー(CNF)の分散安定性

スギノマシンの提供するCNF(商品名:BiNFi-s[ビンフィス])のうち、スラリータイプは、ネットワーク構造を持つ水分散液です。

そのネットワークに粒子を保持することにより、高比重な粒子でも水に分散させることが可能です。これにより、ケーキング防止や機能性粒子の分散ができます。

代表的な撥水性粒子である、研磨粒子、無機顔料の水への分散を実験した動画がこちらです。

ケーキング防止

​水とCNFにそれぞれ平板状無機顔料を添加し、顔料を沈降させたサンプルを作製し、転倒混和した際の写真です。

平板状無機顔料は沈殿すると、平板状の粒子が積層する形で沈殿していくため、ハードケーキングを引き起こします。
CNFを添加すると、粒子間にナノファイバーが入り込むことで、一度沈殿しても転倒混和程度で再分散させることができます。

セルロースナノファイバー(CNF)の塗料への活用・効果のまとめ

塗装・塗料原料へセルロースナノファイバー(CNF)を活用することで、次の効果が見込まれます。

液だれ防止
ケーキング防止
機能性粒子の安定分散
塗膜の補強効果
少量の添加で効果がある
低環境負荷な自然由来の分散剤である

技術情報

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