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天然ゴムとセルロースナノファイバー(CNF)の複合化

天然ゴム(NR)はゴムの木から水分散体の状態で採取されます。それを洗浄・濃縮したものはNRラテックスと呼ばれます。そのため、同じ水分散体のBiNFi-s(BF)はNRラテックスに比較的簡単に均一混合・複合化できます。また、得られたNR/BF複合体は、他のフィラーに比べて特異的な性質が得られます。そこで、NRとBFの複合化方法と得られたNR/BF複合体の特徴について解説します。

NRラテックスとBFの複合化とNR/BF複合体の製造

NRラテックスとBFの複合化方法を下に示します。複合化の条件として、NRラテックス(ハイアンモニアタイプ、固形分約60 %)にBF(セルロースナノファイバー、5 wt%水分散体)を乾燥後5 phr(per hundred rubber)、つまり乾燥質量比でNRが100 %に対してBFが5 %になるように添加します。これを自転公転式撹拌脱泡機を用いて混合すると、BFがNRラテックス中に均一に分散したウェットマスターバッチを製造できます。得られたNRラテックス/BFウェットマスターバッチを乾燥させることで、NR/BFマスターバッチを製造できます。その後、二本ロールを用いて、加硫系配合剤などと混練し、ホットプレスを用いて成形および加硫することでNR/BF複合体を製造できます。

複合化

ここでは、NRラテックスを使用していますが、対象のゴムがラテックス状態であれば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)やアクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムとの複合化も可能です。

>自転公転式撹拌脱泡機の詳細はこちら

 

NR/BF複合体のユニークな特性

粘度と物性のコントロールが可能に

NRラテックスにBFを均一に分散させると、NRラテックスのレオロジー特性が大きく変化します。上記と同条件でBFを添加したNRラテックス/BFウェットマスターバッチのフローカーブがこちらです。

フローカーブ

IMa(極長)タイプを添加した際は、全固形分濃度が低下したにも関わらず粘度は上昇しています。また、添加量の増加に伴い粘度は上昇します。これは、NRラテックスの中でのIMaの三次元ネットワーク形成に起因する大きな増粘効果が、固形分濃度の低下に起因する粘度低下を上回ったためです。それに対して、FMa(極短)タイプを添加した際は、添加量の増加に伴いわずかに粘度上昇するものの、NRラテックスのみとほぼ同程度の粘度となっています。これは、FMaの三次元ネットワーク形成に起因する弱い増粘効果と、固形分濃度の低下に起因する粘度低下がほぼ同等なためです。

以上のことから、BFの種類や添加量を適宜選択することで、目的用途によって、粘度と乾燥後の物性をコントロールすることができます。

 

初期弾性率・破断強度への効果

上記と同条件でBFを添加・乾燥し、混練・加硫したNR/BF複合体の引張試験結果がこちらです。

 引張試験結果

BFは、繊維長による物性の差異を確認するためAFoタイプ(短、青線)、WFoタイプ(標準、緑線)そしてIMaタイプ(極長、赤線)を用い、添加量はいずれも5phrとしました。また、一般的なフィラーであるカーボンブラック(CB)と比較しました。BFの繊維長の違いにより補強効果が異なり、繊維長が長いと初期弾性率が大幅に向上しますが、破断強度は低下します。一方、繊維長が短いと初期弾性率はわずかな向上にとどまりますが、破断強度は向上します。

BFを添加することで引張強度に異方性が発現します。これは、二本ロールで混練することでBFがロールの回転方向と同一方向(列理)に配向したためで、繊維長が長いほど反列理に対する列理方向の引張強度の有意差が顕著に発現します。

CBとの補強効果を比較すると、CB 40 phr(薄灰色線)よりもBF添加品の初期弾性率が高いことが分かります。また、セルロースの比重は1.5に対して、CBの比重は2.0前後のため、大幅な軽量化も実現できます。

以上のことから、特に初期弾性率が重要なファクターとなる用途では、BFが大きな効果を発揮するフィラーとなりえます。

 

NR/BF(2種)複合体の製造

NR/BF複合体の物性がBFの繊維長によって異なるという結果を踏まえて、繊維長が大きく異なる2種類のBFをミックスすることを試みました。

NR/BF(2種)複合体の製造方法や実験データについては、テクニカルレポートNo.12「天然ゴムとBiNFi-sの複合化(2)」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

> テクニカルレポート一覧はこちら

 

まとめ

  • BiNFi-sはNRラテックスに比較的簡単に均一混合・複合化することができる
  • 特定の条件の下、NRラテックスにBiNFi-sを添加し、自転公転式撹拌脱泡機を用いて混合すると、均一に分散したウエットマスターバッチを製造できる
  • NRラテックスにBiNFi-sを均一に分散させると、NRラテックスのレオロジー特性が大きく変化する
  • BiNFi-sの種類や添加量を適宜選択することで、目的用途によって、粘度と乾燥後の物性をコントロールできる
  • 初期弾性率が重要なファクターとなる用途では、BFが大きな効果を発揮するフィラーとなりえる

 

技術情報

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