2022.03.29
最終更新日: 2024.07.12
  • 技術コラム

バイオマスナノファイバー BiNFi-sと銀ナノ粒子の複合体

当社では、バイオマスナノファイバーBiNFi-s(以下、BF)に銀ナノ粒子を担持させたBF/銀ナノ粒子複合体を製品化しています。

銀は抗菌、抗カビ、抗ウイルス性や消臭などの効果があるため、サニタリー・トイレタリー・ヘルスケア製品、化粧品などへの添加や、有機化学反応の触媒として広く利用されています。

その効果を高めるために、銀のナノ粒子化が期待されていますが、ナノ粒子同士の凝集力や高いコストなどが問題となっています。
そこで、この問題解決につながる製品情報として、当社のBF/銀ナノ粒子複合体の特性と応用例についてご紹介します。

BF/銀ナノ粒子複合体の製造

BF/銀ナノ粒子複合体は、BFセルロース極短繊維(FMa)とBFキトサン(EFo)を用いた2種のラインアップがあり、いずれも図1に示すフローで製造しています。

原料のBF水分散液と銀化合物水溶液を混合・撹拌したものを、当社製湿式微粒化装置「スターバースト」で高圧処理すると、ナノファイバーの還元末端で銀イオン(Ag+)が還元され、銀ナノ粒子としてナノファイバー表面に担持されます。
複合化物は未反応の銀化合物を含むため、これを洗浄・除去することで、BF/銀ナノ粒子複合体の製品が得られます。
通常、原料のパルプやキトサン粉末と銀化合物水溶液を混合するだけでは、Ag+は還元されず、銀ナノ粒子は生成されません。
しかしながら、本手法は下記の4点が要因となり、ナノファイバー上に銀ナノ粒子が析出したと考えられます。

①反応の高効率化
高い比表面積を有したナノファイバーの存在と、スターバーストというマイクロ空間の利用で、ナノファイバーの還元末端とAg+の反応効率が爆発的に向上。

②還元作用物質の増加
原料のBF水分散液中に、製造工程で発生した還元末端を有する低分子糖が多数存在。

③還元作用物質および還元末端の更なる増加
混合液の高圧処理により、更に低分子糖の量およびナノファイバーの比表面積が増加。

④外的反応エネルギーの付与
高圧処理時の高エネルギー状態により、還元反応が促進。

BF/銀ナノ粒子複合体の基礎物性・BF/銀ナノ粒子複合体の消臭力

この続きは、テクニカルレポートNo.18「BiNFi-s/銀ナノ粒子複合体(1)」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

※本テクニカルレポートに記載されているデータの一部は、岡山県工業技術センターとの共同研究によって得られたものです。

BF/銀ナノ粒子複合体の抗菌性・抗ウイルス性

BF/銀ナノ粒子複合体には、BFセルロース極短繊維(FMa)とBFキトサン(EFo)を用いた2つのタイプがあり、BFキトサンタイプがより多くの銀ナノ粒子を担持しています(銀単体濃度0.5 wt%)。これは、キトサンがもつアミノ基による効果と考えられています。そこで、BFキトサンタイプを使用した抗菌性・抗ウイルス性について解説します。

この続きは、テクニカルレポートNo.21「BiNFi-s/銀ナノ粒子複合体(2)」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

※本テクニカルレポートに記載されているデータの一部は、岡山県工業技術センターとの共同研究によって得られたものです。

技術情報

これらの応用例や実験結果を、テクニカルレポートでご紹介しています。

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