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表面繊維化セルロース粒子

表⾯繊維化セルロース粒⼦(略称︓F25)は、表⾯に繊維構造をもつ直径7μm程度のセルロース粒⼦で、「BiNFi-s(ビンフィス)」の製造技術を応⽤した新規の開発品です。市販のセルロース粉末や結晶セルロースと⽐較すると、その⽐表⾯積は約20倍の70m2/gであり、粒⼦表⾯を繊維化したことで、各種溶媒への分散安定性が向上しています。混合油の均⼀乳化や充填剤としての利⽤など、CNFとは異なる⽤途展開が期待される新材料です。

性状

本開発品は外観が⽩⾊で、固形分濃度が25wt%のペースト状の⽔分散体です(図1)。これを乾燥させ拡⼤観察すると、直径7μm程度の粒⼦表⾯に繊維状構造が確認できます(図2)。表⾯が繊維状に⽑⽻⽴っていることで、その⽐表⾯積は⼤きく増加し、各種溶媒への分散安定性が向上します。また、市販のセルロース粉末と粒度分布を⽐較すると、メジアン径が⼩さく、ピークが単⼀でシャープであることが確認できます(図3)。

性状

希釈分散性

F25の希釈分散性を評価するために、5wt%に希釈した後、プロペラ撹拌200rpm、15分の撹拌により調整した分散液について、継時変化を観察しました(図4)。市販の微結晶セルロース、粉末セルロースでは静置後5分で沈殿が始まるのに対して、F25では24時間後も安定した分散液の状態を維持します。プロペラ撹拌のような低せん断の攪拌機でも⼗分に分散させることが可能です。

希釈分散性

濃度と粘性特性

F25とCNFの粘度と濃度の関係を図5に⽰します。当社のCNFラインアップで最も粘度の低いFMa(極短繊維)よりも粘度が低いため、ハンドリング性が良好です。また、25℃、50℃と温度が異なっても同様の粘度を⽰すことから、温度依存性が⼩さいことが分かります。F25の5wt%希釈品は、粘度が100mPa・s以下であり、ゲルではなく流動性の⾼い液体として取扱いが可能です。

粘度変化

応用例:充填剤として

パルプ粉、F25、CMC(カルボキシメチルセルロース)を固形分換算で、2︓1︓0.1の割合で添加混合することで、粉末状の混合粉が作製できます。さらにこの混合粉を常温で、圧縮成形し、乾燥させると、成形体が得られます。

得られた成形体の強度向上効果について、テクニカルレポートNo.19「表⾯繊維化セルロース粒⼦(F25)」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

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応用例:混合油の均一乳化

界面活性剤を使った乳化物は複数の油性成分により構成されていることが多いため、各物質の相溶性を見ながら、段階的な乳化が必要ですが、F25は油種に影響を受けないため、複数油種を混合してのワンステップ乳化が可能です。

この続きは、テクニカルレポートNo.20「表⾯繊維化セルロース粒⼦(F25)による乳化」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

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技術情報

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