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2021.05.24
最終更新日: 2024.07.12
  • 技術コラム

微粒子の分散、乳化、粉砕、へき開を実現|湿式微粒化装置「スターバースト」とは

粒子を微粒化する際に生じる問題を解決

粒子は、ナノレベルまで細かくする「微粒化」を行うことで、有用な機能を発現させることができます。
​※ ナノ…10億分の1

微粒化には、凝集粒子を1次粒子へほぐす「分散」、液中で液滴を小さくする「乳化」、一次粒子を砕く「粉砕」、層状の物質をアスペクト比を保ったままはがす「へき開(劈開)」などがあります。

しかし、ビーズミルのような粉砕手法で微粒化を行うと、粉砕部の摩耗によるコンタミネーション(不純物)の混入や粒子径の不均一、分散や乳化に時間がかかるといった問題が発生します。

これらの問題をウォータージェット法を活用した「スターバースト」が解決します。

ウォータージェット法による分散、乳化、粉砕、へき開とは

ウォータージェットとは?

水に高い圧力をかけて細いノズルから噴射すると、音速を超える高速な噴流になります。(※)
※245MPaの噴射速度:マッハ2(700m/s)
これを「ウォータージェット」といいます。

鉄を切断するほどのパワーを持つため、材料加工などに利用されています。

ウォータージェット技術を活用した
スターバーストの原理

原料(スラリーや乳化液)をノズルから高速噴射し、ウォータージェットにします。

噴射時にかかる強力なせん断力や、原料同士の衝突によるエネルギーで、原料をナノレベルに微粒化します。

他工法との違い

ウォータージェット法による分散、乳化、粉砕、へき開の特徴

コンタミが極めて少ない

粉砕媒体(メディア)を使用していないため、コンタミネーション(不純物)の混入が極めて少なくなります。

分散性が良く、粒子径が均一になる

原料全体に強力なせん断力が均一に加わることで、「単分散」が実現します。

効率が良く、短時間で処理できる

原料のショートパスがないため、効率よく、短時間でナノレベルに分散できます。

スケールアップ性に優れる

研究用のラボ機での処理結果を量産用の大型機でも再現できるため、実験から生産工程への移行がスムーズです。

主な活用分野

電子部品(積層セラミックスコンデンサー、電池材料、半導体)
医薬品
化粧品
顔料(インキ、塗料)
化学
食品 など

スギノマシン製「STAR BURST(スターバースト)」シリーズ

スギノマシンでは、ウォータージェットを発生させる高圧機器を自社製造しています。
70年以上の実績とノウハウに裏打ちされた技術力が詰め込まれたウォータージェットによる湿式微粒化装置が「スターバースト」です。

スターバーストのメカニズム・回路図

研究機から生産機まで、多彩な商品ラインアップ

スターバーストの加工事例

カーボンナノチューブの分散

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黒鉛のへき開

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シリカの分散

メジアン径:36.15μm ⇒ 0.082μm

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スクアランの乳化

メジアン径: 82.12μm ⇒ 0.091μm

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テストのご相談や装置の貸出など、お気軽にお問い合わせください!

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