【加工事例】シリンダーブロック【ロボットバリ取り#02】

ワーク情報

ワーク情報
材質
- ADC12
前加工
- ダイキャスト
バリの種類
- 鋳造バリ
加工情報
加工内容
- バリ高さ0.1mm以下指示
現在の加工方法
- 平ヤスリ・丸ヤスリ・リューターを使って手作業
合格判断基準
- バリ高さが0.1mm以内に収まっていること
- 形状が変わるほどに母材を削りすぎないこと
- 目視でわかるバリが残存していないこと
課題
課題① : 重量物かつ加工箇所が多いため、作業者の負担が大きく時間もかかる
課題② : 作業者の熟練度で品質に差ができる
課題③ : 必要以上にワークを削り過ぎる不具合が発生することもあり、歩留まりが悪化
バリ取り診断
目的・目標値
目的
- バリ取り品質の安定化
- 作業者の負荷軽減
- バリ取り時間の短縮
目標値
- バリ高さ : 0.1mm以下
- サイクルタイム : 150秒/個
自動化を困難にさせる要因
要因1 : 形状
曲線や細かな凹凸など形状が複雑で、正確な加工パスをプログラムするのが困難
要因2 : 加工箇所の多さ
5面加工が必要な上に加工範囲も広いうえに形状の複雑さも相まり、プログラム制作難度とCTが厳しい
要因3 : 材質
アルミ鋳物で寸法や形状にばらつきが生じるため、面取り量が安定しない
選定機種・加工条件
選定機種
使用工具

種類 :フローティング加工専用刃物
直径 : Φ10
使用ロボット

機種 : 垂直多関節ロボット
可搬質量 : 25kg
※リーチ対応のため
加工条件
回転速度 | 20,000min-1 |
送り速度 | 6,000mm/min |
フローティング エア圧 |
0.05MPa |
押し込み量 | 3mm |
加工レポート

加工結果
- バリ高さ : 残存なし
- 母材削り込み : MAX.0.15mm
- サイクルタイム : 90秒/個
加工のポイント
Point1 : 傾動フローティングが複雑形状を追従
360°傾動する機構によって、刃物を一定の荷重で形状にならわせながら加工!
軸中心へ応答性の高い求心力があるため、複雑形状であっても刃物が離れず形状に追従!
Point2 : 高速バリ取り&ティーチング簡略化
ロボットの送り速度6,000mm/min以上でも安定したバリ取りが可能でサイクルタイム短縮に貢献!
正確に形状をトレースするのが難しい曲線部や細かな凹凸部もフローティング機構が形状に追従させることでティーチングを簡略化!
Point3 : 形状寸法のバラツキもフローティング機構が吸収
傾動フローティング機構によって形状寸法のバラツキにもならって加工!
プログラム補正しなくても、削り過ぎ削り残しのない安定した品質に!

加工動画
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