2025.02.19
最終更新日: 2025.02.21
  • 事例

【加工事例】鋳造部品の複数種類バリ取り【ロボットバリ取り#05】

ワーク情報

ワーク情報

材質

  • AC4C

前加工

  • グラビティ鋳造、フライス加工

バリの種類

  • 鋳造バリ、切削バリ

加工情報

加工内容

  • フライス加工後のエッジ面取りC0.3指示
  • パーティングライン(鋳造バリ)の高さ0.1mm以下

現在の加工方法

  • ヤスリ・リューター、ベルトサンダーを使い分け手作業

合格判断基準

  • C面がC0.3以内に収まっていること
  • 手で触ってわかるバリが残存していないこと

課題

課題① : 生産数が多いため作業者の負担が大きく、バリの取り忘れが発生する

課題② : 作業者の熟練度で品質に差ができる

バリ取り診断

目的・目標値

目的

  • バリ取り品質の安定化
  • 作業者の負荷軽減
  • 手作業の自動化または省人化

目標値

  • 面取り量 : C0.3以内
  • バリ高さ : 0.1mm以下
  • サイクルタイム : 70秒/個

自動化を困難にさせる要因

要因1 :材質

グラビティ鋳造のアルミ鋳物のため、寸法や形状にばらつきが生じるため、面取り量が安定しない

要因2 : バリの種類

2種類のバリがあり、1つのツールや工具のみでは対応できない

要因3 : サイクルタイム

加工箇所が多く、目標CT内に加工するにはATCやハンドチェンジする余裕がない

選定機種・加工条件

選定機種

使用装置

型式 : RDM-S
バリ取りロボットセル

RDM-Sの詳細はこちら ▼

使用ユニット①

型式 : BRQ-EZ01
フローティングタイプ : 伸縮型

BRQ-EZ01の詳細はこちら ▼

使用ユニット②

型式 : BRQ-EL02
フローティングタイプ : 傾動型
※RDM-S専用ユニット

使用ロボット

機種 : 垂直多関節ロボット
可搬質量 : 7kg

使用工具(伸縮型用)

種類 : 超硬ロータリーバー
形状 : 90°円錐型
刃先 : ストレート刃/シングルカット
直径 : Φ12.7

使用工具(傾動型用)

種類 :フローティング加工専用刃物
直径 : Φ10

加工条件

BRQ-EZ01 BRQ-EL02
回転速度 8,000min-1 回転速度 15,000min-1
送り速度 6,000mm/min 送り速度 6,000mm/min
スプリング 弱スプリング フロート圧 0.05MPa
押し込み量 3mm 押し込み量 3mm

 

加工レポート

加工結果

加工結果

  • 面取り量 : MAX.C0.29 MIN.0.22
  • バリ高さ : 0.1mm以下
  • サイクルタイム : 60秒/個

加工のポイント

Point1 : プログラム補正が不要
フローティング機構が寸法や形状のバラつきを吸収し品質安定化!

Point2 : バリの種類に適合したフローティング機構

伸縮型・傾動型の2種類のフローティング機構を使い分け。
切削バリには伸縮型、鋳造バリには傾動型で加工することで高速・高品質なバリ取りを実現!

Point3 : ツインスピンドルで高速ツールチェンジ

伸縮型・傾動型の2種類のフローティング機構をを2本把持。ロボットハンドを回すだけでツールチェンジ!
素早く工具交換が完了し、サイクルタイム短縮に貢献!

■ ツインスピンドルによるツールチェンジ

加工動画

準備中…

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