HYBRIDバリ取り工法とは

HYBRIDバリ取り工法とは
「HYBRIDバリ取り工法」は、Max.50MPaの高圧水とMax.18,000min-1の傾動型高速スピンドルの二刀流によって行われる新しいバリ取り工法です。お互いの苦手としている領域をカバーしあうことで、今まで困難とされていたバリのバリ取り自動化を可能にします。

高圧水によるバリ取りの特徴
発生するバリの大きさ、形状は加工条件、材質、クーラントなど多くの要因の影響を受け、変化しますが、同じ条件で加工しても全く同じバリは発生せず、バラツキが生じます。高圧水によるバリ取りでは、バリの大きさ、形状などのバラツキに影響されず、バリを均一に小さくすることが可能です。

高圧水によるバリ取りでは高さのある大きなバリを均一に小さくすることができる反面、ワークの材質等によってはバリを取り切れず、わずかに残ってしまうことがあります。

傾動型高速スピンドルによるバリ取りの特徴
傾動型バリ取りツールはラジアル方向に360°フローティングする傾動機構が搭載されているため、ワーク形状に倣いながらバリ取りを行うことができます。

傾動型バリ取りツールのラジアルフローティング機構はエア圧力で制御しているため、圧力を低くすればフローティングしやすくなり、高くすればフローティングしにくくなります。ワークの材質、バリの形状、大きさ等に応じて適切な圧力に設定する必要があり、基本的に大きなバリの場合は圧力を高く、小さなバリは圧力を低くして加工します。バリの形状や大きさのバラツキが大きいと適切な圧力で加工できず、バリの取り残しや削りすぎが発生することがあります。

HYBRIDバリ取り工法の特長
高圧水によるバリ取り工法は、他の工法では難しいバリ取りができる工法ですが、どんなバリ対しても有効な万能なバリ取り工法ではありません。また、傾動機構付きの高速スピンドルによるバリ取りも得意なバリと不得意なバリがあります。HYBRIDバリ取り工法はお互いの苦手な部分を補い合うことで幅広いバリのバリ取り自動化を可能にします。

大きなバリやバラツキに強い高圧水で荒バリ取りを行い、ある程度バリが除去、もしくはバラツキのない均一な大きさになったところを傾動型バリ取りツールで仕上げバリ取りを行うことでワークの材質やバリの形状、大きさに左右されない高品質で安定したバリ取り(HYBRIDバリ取り工法)を実現できます。
HYBRIDバリ取り工法におけるバリ取り事例
