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拡管工具「エキスパンダ」加工とは?

「エキスパンダ」加工とは

aquasetter-workimageチューブ・エキスパンダはボイラやコンデンサなどの熱交換器の製造工程においてチューブを管板に固着、成形加工するためのローリング式拡管工具です。
 

チューブ・エキスパンダの構造

4つの主要部品から構成されています。

CB形構造例

type-CB-Construction-drawing

BK形構造例

type-BK-Construction-drawing

1.ローラ

チューブ内面を転圧塑性変形させるための部品です。テーパ形状であり、拡管されたチューブ内面が常に真円形状になるように設計されています。
またローラの先端部には滑らかなRがついており、拡管後の集中応力を避けるとともにチューブ内面に鋭利な角が発生することを防いでいます。

2.マンドレル

接触摩擦によりローラを回転させるための部品です。
ローラと同様に、テーパ形状です。
ローラとマンドレルは耐圧、耐摩擦性が要求されます。そのため、特殊鋼を採用し、適確な熱処理と精密研削仕上げ加工を施しています。

3.フレーム

ローラを等間隔に保持し、脱落を防止する部品です。
ローラが入る溝にはフィードアングルをつけています。そのため、マンドレルを右回転させると、ねじ送りのように自己推進して、自動的に拡管する構造となっています。

4.ベアリングカラー

チューブエキスパンダには、ベアリングカラーを取り付けています。(BK形を除く)
これにより、拡管時の推力を軽減して、管端や管板を傷つけないようにしています。
また、取付け位置を前後に調整することで、ローラ有効長さや、リーチ長さを調節できます。

拡管の種類

拡管は「平行拡管」と「フレア拡管」に大別できます。

平行拡管

平行拡管は、主に、熱交換器や復水器、ボイラなどのチューブ拡管で行われます。
この場合のチューブ・エキスパンダはMB形、CB形およびHB形を使用します。

Parallel-EXP

フレア拡管

フレア拡管は、管端をフレア形状に拡管して、引張り応力に対する補強を行います。
主に、ボイラのチューブ拡管で行われます。
この場合のチューブ・エキスパンダは、BK形(BKC形含む)を使用します。

Flare-EXP

 

 拡管工具「エキスパンダ」加工の拡管評価・測定について

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