MANAGEMENT
サステナビリティマネジメント
基本的な考え方
スギノマシングループは1936年の創業以来、取引先や地域の皆様、社員など全てのステークホルダーの期待に応えるべく創意工夫と独自の技術力をもって事業を展開し、成長を続けてきました。
今後も、企業理念として掲げている「スギノフィロソフィ」を体現し、全てのステークホルダーと世界中の誰もが豊かな生活を送れるよう、SDGsをはじめとした持続可能な社会の実現に貢献する事業活動を行っていきます。
ガバナンス
近年多様化、複雑化しつつある社会課題について、その解決に対する企業への期待や要請が高まっています。スギノマシングループは、「スギノフィロソフィ」を体現し、社会やステークホルダーからの期待を俊敏に捉え、対応するための社内体制を整備しています。
管理部門を中核組織として、多様なステークホルダーの期待・要請事項の把握および優先事項を検討し、経営層が出席する取締役会・経営会議(各月1回開催)、企画会議(月2回開催)にて、方針決定および施策の対応状況の確認を行う仕組みとしています。具体的な施策は、関連部門や子会社に展開し、各所で計画の策定、取り組みの推進を行っています。
サステナビリティ意識向上の取り組み
サステナビリティに関する取り組みを進めるうえで、社員のサステナビリティ意識浸透および向上が重要と考え、2023年度からスギノマシンの管理職を中心に基本的な人権の尊重やダイバーシティなどに関する教育を行いました。管理職への教育の後、全社員を対象に教育を実施し、さらなる意識向上に取り組んでいきます。
2023年度サステナビリティ教育(対象:単体)
テーマ | 対象 | 参加人数 | カバー率 |
---|---|---|---|
人権・ダイバーシティ | 管理職 | 119人 | 100% |
戦略
スギノマシングループはさまざまな改革や新市場開拓を推進していくことに重点を置き、 事業戦略として経営方針を掲げています。
スギノマシン2023年度経営方針
社業を通じて持続可能な社会の実現に貢献しよう!
- 新商品・新技術開発、新市場開拓で、脱炭素社会の実現とSDGsの達成を目指そう
- 改革を進め、さらなる高利益体質を確立しよう
- 新時代にふさわしい業務フロー、働き方を創造しよう
- 何事にも明るく前向きにチャレンジしよう
指標と目標
経営方針に基づき、中長期的に事業成長を図るべく、サステナビリティの取り組みを全社一体となって推進するために、サステナビリティに関連するKPIおよび目標を策定し、進捗をモニタリングしています。
指標/目標・実績(対象範囲:単体)
カテゴリまたは戦略 | 指標(KPI) | 中長期目標 | 2022年度 | 2023年度 | 2024 年度 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
目標 | 実績 | 目標 | 実績 | 目標 | |||
脱炭素社会の実現とSDGsの達成 | CO₂排出量 | 2050年までにカーボンニュートラルを実現 | 5,371 t-CO₂ | 5,225 t-CO₂ | 5,068 t-CO₂ | 5,130 t-CO₂ | 4,930 t-CO₂ |
新時代にふさわしい業務フロー、働き方 | 女性管理職比率 | 女性管理職比率 2%以上* | 1% | 0.95% | 1.8% | 0.87% | 1.8% |
男性育児休業取得率 | 男性育児休業取得率 7%* | 5% | 30% | 35% | 36.4% | 45% |
* 2026年3月31日までの目標
ステークホルダーエンゲージメント
スギノマシングループは、全てのステークホルダーのみなさまの期待に応え、信頼される企業となることが重要と考えています。そのために、当社グループは、多様な場面ややり方でステークホルダーのみなさまの要請・期待を的確に捉え、事業活動に反映させるべく取り組んでいます。
ステークホルダー | エンゲージメント方法 | 取り組みの概要 |
---|---|---|
社員 | ・従業員エンゲージメント調査
・交流イベントの実施 |
・回答結果を人事制度や就業規則などに反映
・「社長・副社長と語る会」を実施(2024年度) |
取引先 | ・取引先への説明会
・品質監査 ・定期訪問(面談・生産現場確認) |
・公正な取引の徹底
・サプライチェーン全体での人権や環境への配慮および法令遵守 |
顧客 | ・営業活動
・展示会への出展 ・現場におけるユーザー調査 |
・お客さまの課題・ニーズに応える製品・サービスのご提供や品質の向上
・製品の仕様における安全性確保 |
株主 | ・経営を巡る対話 | ・株主総会 |
関係官庁・行政 | ・良好で健全な関係の維持、政策への協力 | ・官公省庁の研究会、検討会への参加
・各種認定、表彰等 ・震災復興支援 |
地域社会 | ・地域の団体、イベント等への協賛
・次世代育成 ・事業所周辺地域の美化活動 |
・プロサッカーチーム「カターレ富山」オフィシャルスポンサー
・学生のインターンシップや工場見学の受け入れ ・労働組合主催の清掃活動 |
地球環境 | ・再生可能エネルギーの使用 | ・事業所に太陽光発電システムを導入 |
SDGsに貢献する製品
スギノマシンの製品は生産財として、あらゆる業界のさまざまな場面に活用されています。
自動車、航空機、医薬品、化粧品、土木・建築、食品、エネルギー、機械、電子機器など、幅広い業界において、社会課題解決につながる製品を多く創出しています。
特に、2050年までにカーボンニュートラルを実現するというグローバルの課題についても、スギノマシングループは高効率な省エネ製品で、お客様の生産工程でのCO₂排出量削減に貢献しています。
その他、環境に配慮した製品、ものづくりの付加価値向上に寄与する製品をご提案するとともに、新商品・新技術開発、新市場開拓を積極的に行うことで、次世代につながる持続可能な社会の実現に貢献していきます。
持続可能な社会の実現に貢献する製品
製品 | 効果 | 貢献しているSDGs |
---|---|---|
高圧水部品洗浄機 | • 省エネパッケージ「JCC-eSmart」の導入で消費電力63%減
• 狙い撃ち洗浄方式によるポンプ類のダウンサイジング • 高速移動でサイクルタイムを従来機比30%減 • 年間でCO₂排出を約57%削減(当社製品比) |
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サーボモータ駆動式・超高圧水発生ポンプユニット | • 噴射停止時の消費電力75%低減
• 使用水量75%低減 • 使用作動油82%削減(当社従来比) |
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バイオマスナノファイバー | • カーボンニュートラルに貢献する環境対応型の素材(バイオマスナノファイバーの原料の一つである樹木は成長過程でCO₂を吸収する) | ![]() |
水素供給インフラ向け耐圧試験装置 | • 水素ステーションなどのインフラ設備の開発、実証に必要な各種データの収集や解析を行うことができ、燃料電池自動車(FCV)普及による低炭素社会の実現に貢献 | ![]() |
CWJP(キャビテーションウォータージェットピーニング) | • 一般的なショットピーニングと異なり、産業廃棄物となる投射材を使用せず、水のみで加工が可能 | ![]() |
ローラ・バニシングツール | • 切削、研削などの加工法と違い、ローラーで金属表面を押し均して表面改質を行うため、産業廃棄物となる削りくずが発生しない | ![]() |
クーラント浄化ユニット | ・切削液や洗浄液に混入してしまった油分を取り除くことで産業廃棄物として処理されるまでの期間を延ばし、液を長く使用することができる。 | ![]() |