【技術コラム】一般的なバリ取り工法【デバラボ#02】
バリ取りとは?
金属部品の加工時にできる突起を「バリ」と呼び、このバリを除去することを「バリ取り」と言います。発生した「バリ」を除去しなければ加工・組立工程や、製品化された段階で様々なトラブルの原因となります。鋳造、鍛造、機械加工、射出成型、溶接など「バリ」は様々な生成形態で発生します。生成形態によってバリ形状、大きさなどの特性も異なるため、バリの種類に合わせたバリ取り工法を選択する必要があります。
一般的なバリ取り工法
様々なバリ取り工法があるなかでワーク形状や材質、発生したバリによって最適なバリ取り工法を選択する必要があります。
手作業によるバリ取り

ハンドグラインダやヤスリなどのハンドツールによってバリを除去する方法です。
〇特長
・導入コストが安価
・高効率なバリ取りが可能(作業者による)
●課題
・作業者によって品質がばらつく
・作業者への負担が大きい
・作業者への依存度が大きい
加工機によるバリ取り

一般的に超硬ロータリーバーなどのバリ取り用切削工具を付けて加工します。
〇特長
・面取り加工ができる
・切削からのワンチャック加工が可能
●課題
・多面加工の際、ワークに掴み替えは必要
・奥まった場所のバリにアプローチしにくい
研磨布紙工具によるバリ取り

接着剤で研磨剤を塗布した布や紙で加工するバリ取り工法です。
〇特長
・アルミ、銅などの軟質金属や難削材に有効
・紙、布に柔軟性があるため曲面部の仕上げが可能
・接触範囲が大きく効率よくバリ取りが可能
●課題
・複雑形状のワークに不向き
・粉塵対策が必要
・交差穴などの内部の加工が困難
ブラッシングバリ取り

セラミック・金属製のブラシ工具を回転させてバリを除去するバリ取り工法です。
〇特長
・柔軟性があり複雑形状部品に対して有効
・MCやフライス盤など既存設備で使用できる
・ブラシ材質を変えることで研磨仕上げも可能
●課題
・大きく強固なバリは取れにくい
・ブラシ摩耗による出代調整が必要
バレル研磨

ワーク、研磨剤(メディア)、洗浄剤(コンパウンド)を容器に入れ回転させることでバリを取る工法です。
〇特長
・自動化が容易(作業者依存が小さい)
・表面の磨き加工も同時に行える
・一度に大量の小型ワークを処理できる(バッチ処理)
●課題
・大きく強固なバリは取れにくい
・打痕・変形がNGなものには不向き
・交差穴などの内部のバリ取りは困難
噴射加工

砂、金属粒子などの研磨材(メディア)を圧縮エアや遠心力によって噴射し、ワークに衝突させてバリを取る工法です。
〇特長
・複雑形状部品に対して効果的
・一度に大量のワークを処理できる(バッチ処理)
・メディアによっては面粗度向上や強度アップも可能
●課題
・大きく強固なバリが取れにくい
・交差穴などの内部のバリ取りには不向き
・粉塵対策が必要
サーマルデバリング

可燃性ガスを容器内で爆発、燃焼させた際の熱を利用してバリを除去する工法です。
〇特長
・奥まった場所のバリ、交差穴などのバリ取りに効果的
・ワークの固定治具を必要としない
・大量のワークを一度にバリ取り可能(バッチ処理)
●課題
・ガスの爆発・燃焼を利用するため安全面で注意が必要
・バリ取り後の酸化物の洗浄工程が必要
・導入コストが高額
電解バリ取り

ワークを陽極(+)、電極を陰極(-)として電解液を流しながら電流を流すことでバリを溶解する工法です。
〇特長
・交差穴のバリ取りに効果的
・1度に複数個所のバリを除去できる
・二次バリ、加工応力によるひずみが発生しにくい
●課題
・大きく強固なバリは取れにくい
・バリ取り後に電解液の洗浄工程が必要
・電流が流れる材料に限定される
各バリ取り工法の比較
デバラボ保有のバリ取りコア技術
ロボットフローティングバリ取り技術
近年ではロボットを活用したバリ取りの自動化・省人化が広く普及し、多くの企業で導入が進んでいますが、ハードルの高さから断念するケースやロボットバリ取りの理想と現実のギャップに苦慮するケースが見受けられます。デバラボ(バリ取り研究所)ではロボットバリ取りの品質や安定性を向上させる高精度フローティング加工技術を研究しています。ロボットによるバリ取りの自動化を検討されている方や、過去に1度挑戦してうまくいかなかった方など、バリ取りにお悩みの方々のご相談をお待ちしております。
ウォータージェットバリ取り技術
「ウォータージェットバリ取り」はノズルから噴射された高圧水がワークに衝突した際の衝撃力と、キャビテーションの作用によってバリを破壊します。決まった形状を持たない流体を使ったバリ取りであるため、複雑形状やワークの内部に発生したバリなど、他のバリ取り工法では困難なケースであっても柔軟に対応することができます。工具でのバリ取りがうまくできていないケースなど、手作業のバリ取りを機械化して省人化したい方々のご相談をお待ちしております。
バリ取りの自動化・省人化でお困りではありませんか?
バリ取り研究所「デバラボ」では、ロボットフローティングバリ取り技術とウォータージェットバリ取り技術をコア技術として、バリ取り自動化・省人化を達成するために必要なバリ取りノウハウの蓄積とバリ取り技術の研究・開発に取り組んでいます。長年にわたる工作機械やツールの開発、高圧洗浄機で培われてきた技術力と、バリ取りの自動化・省人化に取り組んできた経験を活かして、製造現場の生産性向上を全力でお手伝いします。



