#30 立形・小型マシニングセンタ SELF-CENTER SC-V30a(セルフセンタ)

SELF-CENTER SC-V30a
近年の傾向として、EV関連部品に代表される複数ユニットを一体化した大型アルミ部品の増加と、短い製品サイクルへの柔軟な対応が求められており、それらのニーズに応えるべく、生産性と汎用性の高い主軸テーパ30番立形マシニングセンタ「SELF-CENTER SC-V30a」を開発しました。
開発背景
当社の「SELF‐CENTER」は1986年に誕生し、立形や横形、テーブル移動型からコラム移動型まで多彩な機械構成バリエーションがあります。
「小物部品には小型マシンを」をコンセプトに、お客様のニーズに最適な「SELF‐CENTER」シリーズを設計・製造してきました。
近年の傾向として、EV関連部品に代表される複数ユニットを一体化した大型アルミ部品の増加と、短い製品サイクルへの柔軟な対応が求められており、それらのニーズに応えるべく、生産性と汎用性の高い主軸テーパ30番立形マシニングセンタ「SELF-CENTER SC-V30a」を開発しました。

開発にあたり、各ユニットの基本構造はゼロから見直し、汎用性を高めながら小型化すること、高速移動を可能にしながら機械剛性を上げることなど、相反する命題を両立させることで、非切削時間の大幅な短縮と、高速回転・高送り切削を可能にしました。
それにより、お客様の生産性の向上と高い稼働率を実現。時間当たりの消費電力とCO2排出量を約30%削減することができます。
生産性の向上と高い稼働率により、カーボンニュートラルの達成に貢献いたします。

生産性向上の提案
1.ロング ― スリム
機械幅1,440mmの中に、X軸700mm、Y軸500mmの加工ストロークを実現。
#30MCと同等の設置スペースで、#40MCクラスの加工エリアを確保しています
また、A軸円テーブル搭載時には、旋回径φ500を標準対応。
大型ワークやワーク多数個取りに対応可能で、設置面積あたりの生産性が向上します。
2.高速 ― 高剛性
主軸中心から摺動面までの距離を従来の1/3に短縮したことで、高剛性を実現。
徹底したFEM解析により剛性を保ちながら移動体を軽量化。非切削時間を短縮し生産性を向上します。
アルミ、鉄、脆性材等、幅広いワークに対応できます。
3.徹底した切りくず対策
加工精度不良や、自動化設備のチョコ停のほとんどは切りくずが原因です。
切りくずの確実な排出と除去によりトラブルを防止し、生産性を向上させます。
(1) ツールマガジンや送り軸を加工エリアと完全分離し、切りくずによるトラブルを防止。
(2) 立形MCながらセンタトラフを採用し、切りくず排出性を従来機の2倍に向上。
(3) 加工室内を配管・配線レスにすることで、鉄系切りくずによる断線トラブルを解消。

仕様
ストローク | X軸 | 700mm(コラム移動) |
---|---|---|
Y軸 | 540mm(テーブル移動) | |
Z軸 | 400mm(コラム移動) | |
テーブル | 作業面サイズ(幅×奥行) | 750×400mm |
許容積載質量 | 600kg | |
テーブル上面から主軸端までの距離 | 270 ~ 670mm | |
主軸 | 先端形状 | NT30 |
回転数(高加減速仕様) | 12,000min–¹ 34kW(1分定格)/ 9kW(連続定格) | |
10,000min–¹までの加速時間 | 0.16sec | |
最大タップ回転数 | 8,000min–¹ | |
送り軸 | 早送り速度 | 60m/min |
切削送り速度 | 1~30m/min | |
X,Y軸加減速度 | 1.3G | |
Z軸加減速度 | 1.7G | |
最小設定単位 | 0.001mm | |
精度 | 位置決め | 0.004mm |
繰返し | ±0.001mm | |
ATC | マガジン収納工具本数 | 30本 |
シャンク形状 | BBT30(プルスタッドボルト MAS P30T-2) | |
最大工具寸法 | Φ65×250mm(Φ120×250mm マガジン15本仕様) | |
最大工具質量 | 2.5kg(低速ATC時3.5㎏) | |
工具選択 | メモリーランダム | |
機械本体 | 幅×奥行×高さ | 1,440× 3,245× 2,720mm |
質量 | 4,800kg | |
所要動力 | 電源 | 三相AC200V±10%, 50/60Hz |
電源容量(本体のみ) | 25kVA | |
供給空気圧力 | 0.4~0.6MPa | |
空気消費量 | Max. 120L/min(ANR) |