2025.02.10
最終更新日: 2025.02.10
  • 技術コラム

【技術コラム】SGフローターの特長とは?【ロボットバリ取り#04】

BARRIQUANの伸縮型フローティング機構は、工具を保持する先端部分(フローター)を交換することで、機能や特性をカスタマイズすることが可能です。
今回は、その中でもSGフローターに焦点を当て特徴とメリットについて解説します。

SGフローターとは?

SGフローターは、伸縮フローティング用の摺動案内溝が螺旋形状となったフローターです。
従来品(LGフローター)はフローティング機構が推力で反応するのに対し、SGフローターは推力だけでなく切削トルクにも反応し伸縮します。

また、独自の特許技術によって、縮む方向には螺旋溝による高反応な特性が働き、伸び方向では直線溝による素早く追従する反応性を高めた構造となっています。

SGフローターの特長

1.アルミや銅合金等の被削性が良い金属の糸面取りが可能に

SGフローターはフローティング機構が推力に加え僅かな切削トルクにも反応するため、従来より小さな力でバリ取りを行うことができます。

伸縮フローティング機構は、フローティングの反応性が高いほど面取りの幅が小さくなる特性を持っています。SGフローターの高反応性により母材への削り込みが抑制できるため、従来は困難だった被削性の良い金属(アルミや銅合金等)の糸面取りが可能となります。

2.高反応・高追従性でより均一な面取り幅

SGフローターはフローティングの反応性が向上したことで、負荷変動に対し刃物の押付け力が一定になるよう瞬時に適応し、面取り幅をより一定にできます。

特に、常に伸縮フローティング機構が働くような形状(例:連続した高低差のある形状)において効果を発揮します。

3.ワーク寸法のバラつきの影響を受けにくい安定性

SGフローターは切削トルクの変化にも敏感に反応し、一定の切削トルクで加工するようフローティングします。

周速の影響を受けにくいため、ワーク寸法がバラつき刃物の接触位置が変化する場合でも、より均一な仕上りを得やすくなります。

このような方におすすめ

SGフローターは以下の要求を満たしたバリ取りを行いたい場合に適しています。

  • アルミや銅合金のような被削性のよい金属の糸面取りがしたい

  • より均一な面取り幅を追求したい

  • 複雑形状・形状寸法のバラつきの大きいワークのバリ取りを安定させたい

SGフローターは伸縮フローティング機構のBARRIQUANシリーズにワンタッチ交換で取り付けられます。
既にお持ちのBARRIQUANのフローターを交換し、使用することも可能です。

※通常のフローターとは加工条件が異なります。交換の際には加工条件の再設定が必要となる場合があります。
詳しくはBARRIQUAN WEB取扱説明書    「6.加工条件の目安」を参照ください。

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