SUPPLY CHAIN
サプライチェーンにおける取り組み
基本的な考え方
スギノマシングループは、“すべての人と社会のために”をモットーとして、人権や環境への配慮も踏まえ多岐にわたる視点をもって、調達活動を推進していきます。
スギノマシングループ調達ガイドライン
スギノマシングループは、創業以来、取引先、お客様、地域と皆様に支えていただき、企業活動を続けてきました。今後も皆様と思いを共有しながら、ものづくりに取り組み、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。そのために、取引先の皆様に向けて、社是・ミッション・行動規範・CSR調達方針を取りまとめた「スギノマシングループ調達ガイドライン」を2022年4月に制定しました。本ガイドラインは、自社および社会の状況に応じて、見直しを行うこととしており、取引先の皆様にも対話を通じて、その趣旨をご理解・ご協力をいただけるよう取り組んでいます。2024年9月末時点で、当社の協力会社15社より、スギノマシングループ調達ガイドラインへの同意書を提出いただいています。今後、さらに多くの協力会社に同意いただけるよう、説明と依頼を行っていきます。
購入額に占める調達物品の状況
当社の2023年度における調達額に占める調達物品の割合は、下記の通りです。
対象範囲はスギノマシン(単体)です。
調達プロセス
スギノマシンの調達本部が当社の原材料を含む購入資材を購入する取引先および製造委託取引先について、下記のプロセスに則り、統括して管理行っています。

目標と実績
当社は、CSR調達の推進に向けて下記目標を設定しています。
2023年目標 | 2023年度実績 | 2024年度目標 |
---|---|---|
CSR調達セルフアセスメントの実施 | CSR調達セルフアセスメント 回答件数 159件※ | スギノマシングループ調達ガイドラインの主旨への理解と賛同・実践 |
※対象範囲はスギノマシン(単体)の取引先としています。
取引先のリスク評価
スギノマシングループの取引先の大半は、日本国内に拠点を置いており、地産地消の観点から、できる限りスギノマシングループの各事業所が所在する県内の取引先を選定しています。地域性や業種の特性上、人権や環境リスクが低い一方で、地震などの災害リスクがあるため、取引先の地域分散を検討していく必要があると認識しています。
取引先との対話
スギノマシンは、サプライチェーン全体で環境や人権に配慮し、社会の持続的発展により貢献していくためには、取引先との対話が重要と認識しており、様々な方法で対話を行っています。
取引先への定期的な説明会
スギノマシンは、取引先に対する説明会を定期的に実施しています。説明会では、さらなるパートナーシップの強化により、サプライチェーン全体で持続可能な調達を実現できるよう、スギノマシングループ調達ガイドラインへのご理解とご協力を依頼しています。
加えて、協力会社15社に対して、協同してサプライチェーンの共存共栄をはかり、企業の社会的責任を果たていくことを目的に、 個別説明を実施しています。
説明会の実施概要
実施時期 | 参加者数 | 調達額に占める割合 | テーマ |
---|---|---|---|
2022年4月 | 129社 | 80% | ・スギノマシングループの経営理念・事業方針について
・新たに制定した「スギノマシングループ調達ガイドライン」について |
2022年5月 | 15社 | – | 「スギノマシングループ調達ガイドライン」について確認と同意書の回収 |
2024年5月 | 93社 | 61.5% | ・CSR調達に取り組む背景・目的について
・CSR調達セルフアセスメントの結果報告 |
※スギノマシン(単体)の取引先を対象範囲としています。
現地における監査
スギノマシンでは品質確保を目的とした品質監査や取引先の経営者・責任者との面談、生産現場の確認などを随時行っています。
取引先との主な対話実績
項目 | 単位 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|---|
納入者評価(品質、人材育成、新5S活動、納期、コスト) | 社 | 113 | 108 | 119 | 114 |
品質監査
(品質に関連する事項に特化した監査) |
26 | 31 | 33 | 33 | |
定期訪問(経営者や管理者との品質や納期に関する面談、生産現場の確認等) | 246 | 99 | 103 | 265 |
※スギノマシン(単体)の取引先を対象範囲としています。
取引先へのCSR調達セルフアセスメント調査の実施
スギノマシンは、取引先のサステナビリティに関する取り組み状況を把握し、改善につなげていくことを目的に、主要な取引先に対してCSR調達セルフアセスメントの実施を要請しています。それらの結果を当社でとりまとめ、サプライチェーン上でのサステナビリティリスクの分析を行っています。2024年度は4月に実施し、A~Cランクの3区分で、評価の高いAランクの取引先が過半数となりました。なかでも、「公正な取引と腐敗防止」、「人権」のポイントが高く、クリーンなお取引ができていることが分かりました。今後は、ポイントが低かった「事業継続計画(BCP)」、「CSRの推進とサプライチェーンへの展開」について強化していきます。
CSR調達セルフアセスメント調査の実績(2024年度)
対象社数 | 162社 |
実施社数 | 122社 |
実施率 | 75.3% |
※スギノマシン(単体)の取引先を対象範囲としています。
CSR調達セルフアセスメント調査の項目(抜粋)
- CSRの推進とサプライチェーンへの展開
- 人権
- 環境
- 公正な取引と腐敗防止
- 事業継続計画(BCP)
- 情報開示
CSR調達セルフアセスメント調査の結果(2024年度)
調達担当者への教育
スギノマシンは、調達部門の担当者に対して、経営理念やスギノマシングループCSR調達ガイドラインの教育を実施するほか、サプライチェーンで取り組むべきサステナビリティ課題等について、外部研修の受講を推奨としています。
調達担当者の教育実施状況(2023年度)
テーマ | 受講人数/率※ |
---|---|
サプライチェーン上の人権、リスク、脱炭素、不正防止、SDGsについて | 5名/29% |
※対象範囲はスギノマシン(単体)です。
パートナーシップ構築宣言
スギノマシンでは、サプライチェーンの取引先の皆様や価値創造を図る事業者の皆様との連携・共存共栄を進め、新たなパートナーシップを構築することを目指すべく「パートナーシップ構築宣言」を作成し、公表しました。
直接の取引先を通じてその先の取引先に働きかける(「Tier N」から「Tier N+1」へ)ことにより、サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組んでいきます。
紛争鉱物に関する取り組み
スギノマシングループは、「CSR調達方針」において、責任ある鉱物調達として「人権問題を引き起こす原因となりうる原材料の使用回避に向けた施策を行う」ことを定め、コンゴ民主共和国およびその周辺諸国から産出され、かつ同地域の武装勢力の活動資金となっている鉱物をはじめ、児童労働や搾取が横行する地域や団体によって採掘される鉱物資源などの使用を行わないこととしています。
さらに、取り組みを徹底するため、取引先には紛争への加担や深刻な人権侵害が行われていないと認定された製錬所からの調達を要請しています。