HUMAN RESOURCES DEVELOPMENT 人材育成

基本的な考え方

スギノマシンは、“自ら考え、自ら行動する”人材の育成を目指しています。

グローバル化の進展やお客様ニーズの多様化、さらには新規技術の普及など、刻々と変化する事業環境下においては、高度な専門知識だけでなく多角的な視点から物事をとらえる思考力、分析力、柔軟な対応力を有するプロフェッショナル人材の育成が必要です。そのため、実務の経験を重ねる中で専門性や職務遂行能力を高める「OJTOn the Job Training)」を基盤とした人材育成を行っています。

また、202410月に導入した新人事制度にあわせ、マネジメントスキル向上に関する教育を強化しました。社員一人ひとりの能力およびモチベーションを高め、企業の成長につなげるため、技術力のみならず、マネジメント力を備えた人材育成に注力していきます。

育成プログラム

プロフェッショナルとなるためには、日常業務に必要な知識や技術の習熟のみならず、自身が将来目指すキャリアに向けての不断の努力が求められます。そのための教育体系として、OJT(職場内教育)・ Off-JT(職場外教育)・自主研修の3本柱を基本に、個々の職種・階層に応じたきめ細やかなカリキュラムを設定しています。強化を図っているマネジメントスキル教育に関しては、OJT中心からeラーニングを活用した体系的な教育をスタートさせ、本人の意欲次第でステップアップが可能です。

また、社員の自主性を尊重したSD (Self-Development)制度のもと、多くの社員が通信教育などを活用して業務知識を習得したり各種資格を取得したりしています。

マネジメントスキル教育

当社は次世代のリーダーを育成するため、2024年度よりマネジメントスキル教育を開始しました。これまで係長以上を対象に、OJTを中心に実施してきたマネジメント教育を、階層・分野別のeラーニングを導入し、体系的にスキルを習得できる仕組みに整備しました。さらに、マネジメントスキルに基づく評価と連動させることで、マネージャーが何をどのように学ぶべきかを明確にするとともに、社員一人ひとりに寄り添った成長を支援できる体制を構築しました。

OJT・Off-JT

スギノマシンは、現場で仕事をする能力を実践的に身につけるOJTを人材育成の基盤としています。新入社員や異動などの影響により経験が不十分な社員を能力開発対象者とし、日々の業務に必要な専門知識やスキル、また社員として求められる物の見方や考え方、態度、行動基準などを、能力開発推進者および能力開発担当者が教える能力開発推進制度があります。

座学や集合研修などのOff-JTは、知識の体系的な習得を目的に実施しています。新入社員研修や階層別研修といった社内研修のほか、外部教育機関への派遣など多様な機会を設けています。

技能伝承制度

お客様が求めるオーダーメイドの製品を製作するには、構成する部品一つひとつの加工精度が品質の生命線であるため、高度な技術力が必要です。当社は優れた技術や技能を有する社員を「匠」として認定する技能伝承制度(匠制度)を設けています。技能伝承委員会の審査を経て「匠」となった社員は、若い世代への技能伝承を着実に行い、熟練技能者の技を未来につなげています。

自己啓発支援制度

スギノマシンの社員の福利厚生や自己啓発の支援を主な事業とする一般社団法人杉友会では、社員の自己啓発に関する取り組みなどに対して補助金を支給する制度「フリープラン」を導入しています。書籍の購入代金や資格取得のための受験料、展示会視察や博物館・美術館の入場料の50%を上限2万円まで支給しており、毎年300人超の社員が利用しています。

一般社団法人杉友会の自己啓発支援制度「フリープラン」利用者数

対象範囲 単位 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
スギノマシン 343 316 358 360 370

社内副業制度

当社は2024年より、部署の枠を越えて多様な経験を積むことを目的に、社内副業制度を導入しました。
各部署が副業受け入れ希望をイントラネット上で公募し、希望者が自ら応募する仕組みとしています。この制度を通じて、実務経験の幅を広げ、異なる分野の知見を得ることで、キャリア形成の可能性を拡大しています。2024年度は9人が社内副業制度を利用し、20253月時点で5人が社内副業を行っています。

グループ会社における人材育成の取り組み

スギノマシンの製品メンテナンスと保守サービスを担うグループ会社である(株)スギノダイレクトサービスでは、製品メンテナンスと営業を兼務するフィールドエンジニアを各拠点に配属しています。現場での実践を通じたスキル習得のため、ベテランと若手を組み合わせたOJT体制で業務を行うほか、主要な新製品の導入時にはスギノマシンと合同で研修を実施し、知識の共有と技術力の向上を図っています。OJTOff-JTを組み合わせ、技術力と対応力を兼ね備えたフィールドエンジニアの育成を推進しています。