WORKPLACE
働きやすい職場環境づくり
基本的な考え方
スギノマシングループは、全ての社員が能力を十分に発揮できるよう、雇用環境の整備を行うとともに、次世代育成および女性が活躍できる企業を目指しています。その実現に向けて、当社は女性活躍推進法に則り行動計画を策定し、行動計画に沿って、働きやすい職場環境の実現を推進していきます。
目標
スギノマシンは男女ともに仕事と生活のバランスが取れたワークスタイルを実現するため、女性活躍推進法に基づく行動計画において時間外労働の削減、有給休暇の取得率向上、男性社員の育児休業取得率向上を目標としています。
男性社員の育児休業取得は、理解促進のための情報発信を行っています。時間外労働については、当社の生産方式が受注生産のため労働時間のコントロールが難しく、特に設計・製造部門の時間外労働が多くなる傾向にあります。長時間労働者に対しては上長が面接を実施し、時間外労働の実施背景の分析を行い、時間外労働削減に取り組んでいます。
<株式会社スギノマシン行動計画>
行動計画期間:2021年4月1日~2026年3月31日
当社の課題:
1)女性の募者数、採用者数が低い
2)管理職に占める女性の割合が低い
3)男性の育児休業取得率が女性と比較して低い
目標 | 実績 | |||
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2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
① | 計画期間内で、新卒採用・中途採用の合算で女性の採用人数を全体の20%まで引き上げる | 19.4% | 14.6% | 7.8% |
② | 管理職に占める女性割合を2%以上とする | 0.9% | 0.95% | 0.87% |
③ | 育児休業を取得しやすい社内風土を形成し、計画期間内を通じて、育児休業取得対象男性社員の取得率7%を目指す。育児休業から復職後も、能力が発揮できるような仕組みを構築する | 20.7% | 30.3% | 36.4% |
④ | 男女ともに仕事と家庭を両立しやすいワークスタイルにするため、年間の法定時間外労働660時間以上の社員ゼロを目指す | |||
(月平均55時間未満を目指す) |
20.1時間 | 19.4時間 | 16.9時間 | |
⑤ | 業務の効率化を推進し、全社員が年次有給休暇を年10日以上取得 |
|||
正社員の年次有給休暇付与日数に対する取得率の平均70%超を目指す |
54.6% | 59.4% | 63.3% |
ワークライフバランス
子育て・介護と仕事の両立支援
スギノマシンは、本社がある滑川市に企業主導型保育園「彩りの杜」を設置しており、病児病後児保育も実施しています。同園には例年10~15人の社員の子どもが入園しています。また、子どもが中学校就学始期に達するまでの子どもを養育する社員および要支援・要介護状態にある家族の介護をする社員は、時間外労働・深夜業の制限、休日勤務の免除、短時間勤務の選択が可能で、子育て・介護と仕事の両立を支援しています。2021年度からは一部の部門で利用されていたテレワークを制度化し、全社員が制限なく利用できるようにしました。
なお、国内グループ会社においても各社でワークライフバランスを充実させるための制度を整備しています。
主な育児・介護休業制度(対象範囲:単体)
制度名 | 内容 | 対象者 | |
---|---|---|---|
正社員 | 契約社員・パート | ||
育児休業制度 | 育児休業期間は条件により、子どもが1歳2カ月に達するまで、1歳6カ月に達するまで、2歳に達するまでの3つの休業期間を設けています | 〇 | 〇 |
子の看護休暇 | 中学校の始期に達するまでの子どもを養育する社員に対し、子どもの看護のための休暇を有給休暇とは別に設けており、半日または1時間単位で取得できます
• 該当の子どもが1人の場合:1年間に5日間 • 該当の子どもが2人以上の場合:1年間に10日間 |
〇 | 〇 |
介護休暇 | 要支援・要介護状態にある家族の介護をする社員に対して、有給休暇とは別に介護休暇を設けており、半日または1時間単位で取得できます
• 該当の家族が1人の場合:1年間に5日間 • 該当の家族が2人以上の場合:1年間に10日間 |
〇 | 〇 |
時間外労働の制限 | 中学校の始期に達するまでの子どもを養育する社員および要支援・要介護状態にある家族の介護をする社員に対し、1ヵ月に24時間、1年に150時間を超える時間外労働をさせないものとしています | 〇*1 | 〇*2 |
勤務時間の短縮等の措置 | 中学校の始期に達するまでの子どもを養育する社員および要支援・要介護状態にある家族の介護をする社員が希望する場合、1回につき1カ月以上1年以内の期間で時間外および休日勤務を免除しています | 〇 | 〇 |
育児短時間勤務 | 中学校の始期に達するまでの子どもを養育する社員は、申し出により就業時間内で5時間・6時間・7時間の労働時間を選択できます。さらに、1歳に満たない子どもを養育する女性社員は別途30分ずつ2回の育児時間を請求できます | 〇 | 〇*3 |
介護短時間勤務 | 要介護状態にある家族を介護する社員は、申し出により所定労働時間を3年の間で2回までの範囲で5時間・6時間・7時間に変更できます | 〇 | 〇*3 |
*1 入社1年未満の社員を除く
*2 1週間の所定労働時日数が2日以下の社員を除く
*3 日々雇用される社員を除く
また、スギノマシンは「元気とやま!子育て応援企業」に登録されています。詳しくは、下記のリンクをご確認ください。
長時間労働の是正
スギノマシンは、長時間労働是正のため、全社で毎週水曜日をノー残業デーとし、定時退勤を促しています。また、各月において時間外労働時間が30時間を超える社員を抽出し、その上司に対して注意喚起のメールを送信することで、長時間残業の抑制、業務負荷のコントロールおよび社員の健康管理についての意識向上につなげています。時間外労働が45時間を超える社員については、長時間労働の実施背景を分析して、是正しています。
住み慣れた地域での雇用促進
スギノマシンは会社を挙げて目指す姿として「グローカルニッチリーダー」をビジョンに掲げています。
当社の創り出す製品は、「ニッチ」と呼ばれる特定の業種や業態、プロセスで必要不可欠とされ、付加価値が高いことが特徴です。全世界(グローバル)のニッチ市場でのNo.1を、日本の一地方(ローカル)から狙う。それがグローカルニッチリーダーの意味するところです。
当社は富山県滑川市に本社を置き、800人以上の社員が富山県内で勤務しており、その多くが地元での採用です。長いライフプランにおいては、家庭を持ったり、体に不調が現れたり、家族を介護する必要が出てきたりなど、さまざまな変化がありますが、慣れ親しんだ地元で仕事ができるとことは健全なワークライフバランスの確保につながります。また、人口流出が多い富山県において、持続可能で付加価値の高い独自の製品をグローバル展開することで、雇用を創出し、地域活性化にも貢献しています。今後も、社員一人ひとりが、存分に能力を発揮できる企業として、職場環境整備に努めていきます。
ダイバーシティ&インクルージョン
グローバルな事業展開を図るスギノマシングループにとって、人材のグローバル化はもちろん、ダイバーシティの取り組みも欠かせません。グローバルな視点から社会に求められる価値を提供していくため、総務部が所管となりダイバーシティの推進に取り組んでいます。
女性活躍の推進
スギノマシングループは産業機械の開発・製造を主な事業としており、社員の6割超が技術職・技能職に就いています。性別による差別なく公平な採用を行っていますが、技術職・技能職を目指す女性が少ないことから、当社グループ社員の男女比は男性の割合が多くなっています。職種や役割にとらわれず女性が活躍し、キャリアアップできるよう、各職種での女性の積極的な採用と、管理職に占める女性割合の増加を目標としています。目標達成のためには、ワークライフバランスを保ちながら能力を十分に発揮できる環境が必要です。管理職の教育およびハラスメント教育の実施、世代間ギャップの解消に取り組みながら、性別にかかわらず誰もが活躍できる企業を目指します。
障がい者雇用
スギノマシンは受注生産を中心としたオーダーメイドの生産体制という事業特性のため、障がい者雇用が少ない傾向にあり、2024年6月時点の雇用率は1.84%でした。
積極的な採用に取り組むため、特別支援学校高等部で学ぶ生徒の働く力の育成と就労による自立と社会参加に向けた取り組みを実施している「特別支援学校就労応援団とやま」に登録しています。また、障がいの有無にかかわらず全ての人がいきいきと活躍できる会社を目指し、障がいに関する正しい知識と理解促進のため、イントラネットで障がい者雇用に関する各種マニュアルや事例集、障がいのある人と働くうえでの基本的なポイントが学べるeラーニングのサイトなどをイントラネットで発信しています。